禅にあることば「閑古錐(かんこすい)」とは、使い古されて先が丸くなった錐(きり)のことです。禅では、この「閑古錐」を、真の修行者のたとえとして用います。
錐は、木や石を削るために使われる道具です。しかし、使い古されて先が丸くなってしまうと、木や石を削ることができなくなります。しかし、この「閑古錐」は、先が丸くなったことで、人を傷つけることもなくなり、静かに落ち着いた姿になります。
禅では、この「閑古錐」のように、修行を積んで、一切の執着や煩悩を捨て去り、静かに落ち着いた境地に至った人を真の修行者として称えます。
具体的には、以下のようなものを意味します。
- 修行によって、一切の執着や煩悩を捨て去り、心が静かに落ち着いた境地に至った人。
- 修行によって、智慧や悟りを得た人。
- 修行によって、自らの本性や真理を悟った人。
また、転じて、以下のような意味も含みます。
- 経験豊富で、物事に動じない人。
- 物事にこだわらず、自由に生きる人。
- 物事を冷静に見つめ、判断できる人。
「閑古錐」という言葉は、禅の教えを理解する上で重要な言葉です。
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