2024年5月14日火曜日

不安定性愛着とは

 

不安定性愛着とは

不安定性愛着とは、乳幼児期に養育者との間に形成された愛着関係が不安定であることを指します。具体的には、以下の特徴がみられます。

  • 養育者への愛着形成がうまくいかない
    • 養育者が子どものニーズを十分に応えてくれなかったり、一貫性のない養育態度を示したりすることが原因で、子どもは養育者への信頼関係を築きにくい。
  • 不安や恐怖を感じやすい
    • 養育者からの愛情やサポートが得られるか常に不安を感じ、見捨てられるのではないかという恐怖を抱きやすい。
  • 自己肯定感が低い
    • 養育者からの十分な愛情や承認を得られなかった結果、自分は愛される価値のある存在ではないと考えるようになり、自己肯定感が低くなる。
  • 対人関係に問題を抱えやすい
    • 他者との距離の取り方が分からず、依存したり回避したりするなど、対人関係において様々な問題を抱えやすい。

不安定性愛着は、回避型不安・葛藤型の2つに分類されます。

回避型は、養育者からの愛情やサポートを期待することを諦め、他人との親密な関係を避けようとする傾向があります。一方、不安・葛藤型は、養育者との親密な関係を欲求する一方で、見捨てられるのではないかという不安も抱えており、葛藤を抱えやすい傾向があります。

不安定性愛着は、大人になってからも様々な問題を引き起こす可能性があります。例えば、以下のような問題があげられます。

  • 恋愛や結婚において困難を抱える
    • 他者との信頼関係を築きにくいため、恋愛や結婚において困難を抱えやすい。
  • うつ病や不安障害などの精神疾患を発症しやすい
    • 幼少期の不安や恐怖体験が、うつ病や不安障害などの精神疾患の発症リスクを高める。
  • 子育てに困難を抱える
    • 自分が親から受けた養育の影響で、子どもとの接し方に悩むことがある。

不安定性愛着は、幼少期の養育環境によって形成されますが、大人になってからも克服することは可能です。セラピーカウンセリングを受けることで、不安定性愛着による問題を改善し、より健全な人間関係を築くことが可能になります。

不安定性愛着に関する参考資料