2025年4月10日木曜日

高野山の参詣道にある町石(ちょういし)

 高野山の参詣道にある町石(ちょういし)は、麓の慈尊院(じそんいん)から奥の院まで、約24キロメートルの道中に建てられています。矢立峠(やたてとうげ)は、この主要なルートではなく、かつて女人禁制だった頃に女性が参拝のために通った女人道(にょにんみち)の一部に位置しています。

そのため、矢立峠から直接大門や金剛峯寺までの町石の数を数えるのは、主要な参詣道とは異なるため、少し複雑になります。

ただし、女人道は最終的に高野山の中心部へと合流しますので、その合流点から大門、そして金剛峯寺までの町石の数を推測することは可能です。

町石の距離:

高野山の町石は、一町(いっちょう)ごとに建てられており、一町は約109メートルです。

矢立峠から大門まで:

女人道はいくつかのルートがあり、どのルートを通るかによって距離や合流地点が異なります。一般的に、女人道を通って大門方面へ向かう場合、直接的に町石が連続しているわけではありません。

主要な町石道に合流するのは、高野山の中心部に入ってからになります。大門は高野山の総門であり、多くの参詣道が合流する地点です。

正確な数を特定するのは難しいですが、女人道の一部区間や合流後の道には町石が存在します。もし、女人道からどの地点で主要な参詣道に合流されるかによって、大門までの町石の数は変わってきます。

矢立峠から金剛峯寺まで:

同様に、矢立峠から金剛峯寺まで直接町石が続いているわけではありません。女人道を通って高野山の中心部に入り、大門を通過した後、金剛峯寺までは比較的近い距離です。

大門から金剛峯寺までの間には、いくつかの町石があります。

推測される町石の数(目安):

正確な数はルートによって異なりますが、一般的な目安としてお考えください。

  • 矢立峠から大門まで: 女人道から主要な参詣道に合流する地点によって大きく変わりますが、合流後の道を含めて数本から十数本程度の町石を目にすることがあるかもしれません。ただし、女人道自体には町石が設置されていない区間も多いです。
  • 矢立峠から金剛峯寺まで: 上記の大門までの町石の数に加えて、大門から金剛峯寺までの間に数本程度の町石があります。

重要な注意点:

  • 女人道は、主要な参詣道のように町石が一定間隔で設置されているわけではありません。
  • 矢立峠が女人道のどのルート上にあるかによって、合流地点やそこからの距離が変わります。

より正確な情報を得るには、詳細な地図や高野町の観光案内などで、女人道のルートと主要な参詣道との合流地点を確認することをおすすめします。

もし、具体的な女人道のルートをご存知でしたら、より詳細な情報を提供できるかもしれません。

高野山の金剛峯寺から奥の院までの散策路

 高野山の金剛峯寺から奥の院までの散策路は、高野山観光のハイライトの一つであり、歴史と信仰の深さを感じられる神聖な道です。距離は約2キロメートルほどで、ゆっくり歩いて片道30分から1時間程度です。

ルートの概要:

金剛峯寺を出て、高野山のメインストリートである**大通り(仲の橋通り)**を東へ進み、**一の橋(いちのはし)**を渡ると、いよいよ奥の院の参道に入ります。一の橋から奥の院の御廟(ごびょう)までは、約2キロメートルの墓所が続きます。

主な見どころ:

1. 金剛峯寺(こんごうぶじ)(出発点):

  • 高野山真言宗の総本山。広大な境内には、格式高い建物や美しい庭園があります。
  • 見どころ: 主殿の襖絵、石庭「蟠龍庭(ばんりゅうてい)」、台所など。出発前にぜひ見学しておきましょう。

2. 大通り(仲の橋通り):

  • 金剛峯寺から一の橋まで続く、高野山の中心的な通りです。
  • お土産店、飲食店、宿坊などが軒を連ねています。散策の準備や休憩に利用できます。

3. 一の橋(いちのはし):

  • 奥の院への参道の入り口となる橋です。
  • 弘法大師(空海)がこの橋の上で旅人を出迎え、見送ると伝えられています。
  • 注意点: 橋を渡る前に一礼するのが礼儀とされています。

4. 奥の院参道(一の橋~御廟):

  • ここから先は、樹齢数百年の杉木立の中に、織田信長、豊臣秀吉、武田信玄、伊達政宗など、歴史に名を残す武将や著名人の墓石、供養塔が数多く並ぶ神聖な墓所です。
  • 見どころ(一部):
    • 織田信長墓所: 巨大な五輪塔が印象的です。
    • 豊臣家墓所: 立派な石垣に囲まれた墓所です。
    • 武田信玄・勝頼墓所: 並んで建つ五輪塔が特徴です。
    • 上杉謙信墓所: 奥まった場所にひっそりと佇んでいます。
    • 水向地蔵(みずむけじぞう): 亡くなった方々の霊を慰めるために、お地蔵様にお水をかける場所です。多くの参拝者が訪れます。
    • 燈籠堂(とうろうどう): 奥の院の中心的な建物で、内部には多くの献灯が灯されています。
    • 御廟(ごびょう): 弘法大師が入定されているとされる聖地です。写真撮影は禁止されています。

散策のポイント:

  • 服装: 歩きやすい靴が必須です。墓所内は静かで神聖な場所なので、派手な服装は避け、落ち着いた服装を心がけましょう。
  • 時間: ゆっくりと見て回るには、往復で2時間程度を目安にすると良いでしょう。
  • マナー: 墓所内では静かに歩き、大声での会話や騒音は控えましょう。供養塔や墓石に触れたり、よじ登ったりする行為は慎みましょう。
  • 雨具: 雨の日は足元が悪くなるため、雨具があると便利です。
  • 飲み物: 参道には自動販売機などはほとんどありませんので、事前に用意しておくと良いでしょう。
  • 懐中電灯: 夕暮れ時や早朝に散策する場合は、足元を照らすための懐中電灯があると安心です。

奥の院参道の雰囲気:

昼間でも薄暗く、荘厳で神秘的な雰囲気が漂っています。歴史上の人物たちの墓石が並ぶ様子は圧巻で、独特の空気感があります。木々の間から差し込む光や、苔むした墓石など、自然と歴史が織りなす美しい景観も魅力です。

金剛峯寺から奥の院までの道は、高野山の歴史と文化、そして信仰の深さを肌で感じることができる特別な場所です。ぜひ、ゆっくりと時間をかけて散策してみてください。