NPOと特定非営利活動法人は異なる概念です。
簡単に言うと、NPOは「非営利活動を行う団体」の総称であり、特定非営利活動法人は、NPOのうち国や都道府県から認証を受けて「法人格」を取得した団体のことを指します。
NPO(Non-Profit Organization)
NPOとは、Non-Profit Organizationの頭文字をとった言葉で、日本語では「非営利組織」や「民間非営利団体」と訳されます。利益を追求するのではなく、社会貢献を目的として活動する団体のことです。
NPOは、法人格の有無を問わない広い概念です。そのため、趣味のサークルやボランティア団体のように、特に手続きをせずに活動している任意団体もNPOに含まれます。
活動主体: 誰でも結成可能。特に法律上の手続きは不要。
法人格: なし。(団体名義での契約や銀行口座開設ができないなど、法的制約がある)
特定非営利活動法人(NPO法人)
特定非営利活動法人は、NPOのうち、日本で定められた**特定非営利活動促進法(NPO法)**に基づいて、所轄庁(都道府県や内閣府)に認証申請を行い、法人格を取得した団体です。
法人格を持つことで、法律上、個人と同じように権利や義務を持つことができます。これにより、団体名義で不動産を登記したり、銀行口座を開設したり、契約を結んだりすることが可能になり、社会的な信用も高まります。
活動主体: NPO法で定められた20の分野の活動を主たる目的とする必要がある。
設立要件: 常時10人以上の社員(正会員)がいること、役員報酬を受ける者が役員総数の3分の1以下であること、などの要件を満たす必要がある。
法人格: あり。
まとめ
区分 | NPO | 特定非営利活動法人(NPO法人) |
定義 | 非営利活動を行う団体の総称 | NPO法に基づいて法人格を取得した団体 |
法人格 | なし(任意団体) | あり |
設立 | 誰でも自由に設立できる | NPO法の要件を満たし、所轄庁の認証が必要 |
メリット | 手軽に活動を始められる | 契約が円滑、社会的信用度が高い |