マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマ・ニューモニアという細菌に感染することで起こる呼吸器感染症です。小児や若い人の肺炎の原因としては、比較的多いものの1つです。
症状は、発熱や全身倦怠感(だるさ)、頭痛、痰を伴わない咳などの症状がみられます。咳は少し遅れて始まることもあります。咳は熱が下がった後も長期にわたって(3~4週間)続くのが特徴です。
多くの人はマイコプラズマに感染しても気管支炎ですみ、軽い症状が続きますが、一部の人は肺炎となり、重症化することもあります。重症化すると、呼吸困難や胸痛、呼吸不全などの症状が現れることがあります。
診断は、血液検査や胸部X線検査、喀痰検査などが行われます。血液検査では、寒冷凝集素(cold agglutinin)の有無を調べます。胸部X線検査では、肺炎の有無や程度を調べます。喀痰検査では、マイコプラズマ・ニューモニアの検出を試みます。
治療は、マクロライド系の抗生物質が第一選択となります。抗生物質の服用を開始すると、症状は徐々に改善していきます。
予防には、手洗いなどの感染対策が有効です。
以下に、マイコプラズマ肺炎の症状や特徴をまとめます。
- 主な症状:発熱、全身倦怠感、頭痛、咳
- 咳の特徴:痰を伴わない乾いた咳、熱が下がった後も長期にわたって続く
- 重症化のリスク:小児や若い年齢層、免疫力が低下している人
- 診断:血液検査、胸部X線検査、喀痰検査
- 治療:マクロライド系の抗生物質
- 予防:手洗いなどの感染対策