2026年2月10日火曜日

オーストラリアの「治安の変化」と「格差のリアル」について

 オーストラリアの「治安の変化」と「格差のリアル」について、さらに踏み込んだ現状を解説します。かつての「のんびりした安全な国」というイメージだけでは語れない、シビアな側面が見えてきます。


1. 治安の変化:統計以上に感じる「不安」

オーストラリアは世界的に見れば依然として安全な部類に入りますが、市民の体感治安は悪化しています。

  • 若者による凶悪犯罪(Youth Crime)の増加:

    特にクイーンズランド州やノーザンテリトリーなどで深刻です。SNSで目立つことを目的とした若者グループによる**「カージャック」や「住宅侵入」**が多発しています。盗んだ車で暴走する動画をアップロードするなどの行為が社会問題化しています。

  • ナイフ犯罪の衝撃:

    2024年にシドニーのショッピングモールで起きた無差別殺傷事件などは、国民に大きな衝撃を与えました。「どこでも安全」という神話が崩れ、公共の場での警戒心が高まっています。

  • 薬物問題とホームレス:

    物価高騰と住宅難から、都市部の公園や駅周辺でテントを張って生活するホームレスが急増しました。これに伴い、生活困窮からくる軽犯罪や、薬物中毒に関連するトラブルも目立つようになっています。

2. 格差社会のリアルな生活感

かつての「平等な中流階級の国」という意識は薄れ、生活の実態は非常に残酷なほど二極化しています。

「持たざる者」のリアル:

  • 「スキップ・ミール(食事抜き)」の常態化:

    学生や低所得層だけでなく、フルタイムで働く中間層でさえも、家賃を払うために一日の食事を1〜2回に減らすケースが増えています。

  • 車中泊の増加:

    仕事は持っているが家賃が払えず、車の中で生活しながら職場に通う「ワーキング・プア」が急増しています。

  • フードバンクの行列:

    かつては生活保護受給者が利用していたフードバンク(食料支援)に、今は「普通の家族連れ」が並んでいるのが今のオーストラリアの日常的な風景です。

「持てる者」のリアル:

  • 資産インフレによる恩恵:

    数十年前に不動産を購入した層は、何もしなくても資産価値が数億円単位に跳ね上がっています。彼らはその資産を担保にさらに投資を行い、富が加速的に蓄積されています。

  • 世代間の「壁」:

    親からの援助(「Bank of Mum and Dad」と呼ばれます)がある若者は家を買えますが、ない若者は一生家賃を払い続ける「賃貸の罠」から抜け出せないという、スタートラインの不平等が固定化しています。

3. 「住みにくさ」の正体:社会的孤立

経済的な厳しさは、オーストラリアの良さであった「心の余裕」も奪っています。

  • ボランティア精神の減退:

    生活に追われるあまり、かつて盛んだった地域コミュニティの活動やボランティアに参加する余裕がなくなっています。

  • 孤独死とメンタルヘルス:

    格差の拡大は、孤立を生んでいます。特に高齢者や、期待を持ってやってきたものの生活苦に直面した新規移民の間で、メンタルヘルスの悪化が深刻な課題となっています。


まとめ

現在のオーストラリアは、「豊かな資源国」という外見の下で、中身が「超格差社会」へと作り替えられている最中にあります。かつてのような「働けば報われ、誰もが広い庭付きの家でBBQを楽しめる」という「オーストラリアン・ドリーム」は、今や非常に高価な特権となってしまいました。

次のステップ

このような状況を受けて、オーストラリア政府も移民政策の厳格化や住宅供給の強化に乗り出していますが、その「対策の効果」や「日本人が今から移住する場合のリスク」などについて詳しく知りたいですか?

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オーストラリアについて「住みにくい国になった」という声が聞かれる背景や現状とは

 オーストラリアについて「住みにくい国になった」という声が聞かれる背景には、かつての「資源国としての余裕」が影を潜め、急激な経済的・社会的構造の変化が国民の生活を直撃しているという現状があります。

具体的にどのような課題を抱えているのか、主要な4つのポイントで解説します。


1. 深刻な住居危機(家賃と住宅価格の高騰)

現在、オーストラリアで最も深刻と言われているのが住居の問題です。

  • 家賃の爆上がり: 主要都市(シドニー、メルボルン、ブリスベンなど)では家賃が数年で数割上昇しました。空室率が1%を切る地域もあり、家を借りたくても借りられない「レンタル・クライシス」が起きています。

  • 持ち家が夢に: 不動産価格が高騰しすぎた結果、若年層や中間層にとってマイホーム購入はほぼ不可能なレベルに達しており、これが世代間の格差を広げています。

2. 生活費の高騰(インフレと電気代)

かつての「物価は高いが給料も高い」というバランスが崩れ始めています。

  • インフレの直撃: 食料品や日用品の価格が上がり続け、多くの家庭が支出を切り詰めています。

  • 光熱費の問題: 世界有数の資源(石炭・ガス)輸出国でありながら、国内の電気代やガス代が非常に高いという矛盾を抱えています。これは老朽化した発電設備や、輸出優先の契約構造などが原因です。

3. 人口急増とインフラの不足

パンデミック後の移民受け入れ再開により、人口が急激に増加しています。

  • 受け入れ体制の限界: 移民は労働力不足を補う一方で、前述の住宅不足をさらに悪化させています。

  • 交通・医療の逼迫: 道路の渋滞や公共交通機関の混雑、病院の待ち時間の長時間化など、インフラ整備が人口増加のスピードに追いついていません。

4. 気候変動と自然災害のリスク

もともと厳しい自然環境でしたが、近年はさらに極端になっています。

  • 激甚災害: 大規模な森林火災(ブッシュファイア)や、かつてない規模の洪水が頻発しています。これにより、特定の地域では火災保険や洪水保険の保険料が跳ね上がり、住み続けることが経済的に困難になるケース(気候難民予備軍)が出ています。


現状のまとめ:二極化する社会

オーストラリアが「住みにくい」と感じるか「豊か」と感じるかは、今や**「資産(不動産)を持っているかいないか」**で真っ二つに分かれています。

状況感じ方
不動産を所有している層資産価値が上がり、依然として豊かな生活を享受。
若者・賃貸層・新規移民給料の多くが家賃に消え、貯金もままならない厳しい状況。

一言で言えば: > かつての「ラッキー・カントリー(幸運な国)」は、効率的な資源輸出と高い生活水準を誇っていましたが、現在は**「持てる者」と「持たざる者」の格差が極端に進んだ「コストの高い国」**へと変貌しつつあります。


次のステップ

これらは経済的な側面が強いですが、他にも「治安の変化」や「格差社会のリアルな生活感」など、より踏み込んだ内容についても解説できます。特定の分野に興味はありますか?

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