ネットリテラシーとは、インターネットを安全かつ効果的に利用するための知識、判断力、そしてスキルの総称です。単にパソコンやスマートフォンの操作ができるというだけでなく、ネット上に溢れる情報や危険性を見抜き、適切に対応する能力を指します。
具体的な3つの要素
ネットリテラシーは、主に以下の3つの要素に分けられます。
1. 情報を見極める力(情報の真偽)
インターネット上には、フェイクニュース、デマ、広告、個人の主観的な意見など、様々な情報が混在しています。ネットリテラシーが高い人は、情報の発信元や根拠を確かめ、「この情報は本当か?」と疑問を持って考えることができます。
例: SNSで拡散されている未確認のニュースを鵜呑みにせず、信頼できるニュースサイトや公的機関の情報を確認する。
2. 安全に利用する力(リスク管理)
インターネットには、個人情報の流出、ウイルス感染、オンライン詐欺などの危険が潜んでいます。ネットリテラシーは、これらのリスクを事前に察知し、対策を講じる能力です。
例: 不審なメールの添付ファイルは開かない。パスワードは使い回さず、二段階認証を設定する。詐欺サイトの特徴(不自然な日本語、連絡先の不明瞭さなど)を理解している。
3. 適切に発信する力(倫理とマナー)
ネット上での発言は、意図せずとも他人を傷つけたり、思わぬトラブルに発展したりする可能性があります。ネットリテラシーは、匿名性が高い環境でも、相手の立場を尊重し、責任ある行動を取るための倫理観やマナーを含みます。
例: 誹謗中傷や差別的な発言をしない。他人の著作物を無断で使用しない。不用意に個人のプライベートな情報を公開しない。
まとめ
ネットリテラシーは、現代社会を生きる上で必須のスキルです。これまでの読み書き能力が情報を受け取る力だったのに対し、ネットリテラシーは情報を読み解き、発信し、自らを守る力といえます。オンラインでの行動が現実世界に大きな影響を与える今、誰もが身につけるべき重要な能力です。