6次産業とは？

6次産業とは、農業や水産業といった一次産業の生産者が、自ら作った農産物や水産物を加工したり、直接販売したりするなど、2次産業（製造業）や3次産業（サービス業）の要素を組み合わせて、より付加価値の高い商品やサービスを提供する取り組みのことです。

なぜ「6次」なの？

「6」という数字は、1次産業×2次産業×3次産業を掛け合わせたイメージから来ています。つまり、一次産業だけにとどまらず、多角的な事業展開を行うことで、より大きな価値を生み出そうという考え方です。

6次産業のメリット

• 高付加価値化: 加工や販売を行うことで、農産物の単なる原料としての価値を超え、より高い付加価値を生み出すことができます。
• 所得向上: 農家の所得向上につながります。
• 地域活性化: 地域の特産品を生かした商品開発や販売は、地域経済の活性化にも貢献します。
• 雇用創出: 加工や販売の過程で新たな雇用が創出される可能性があります。
• 消費者との直接的なつながり: 生産者が直接消費者と接することで、生産者の想いや商品の魅力を伝えることができ、消費者との信頼関係を築くことができます。

6次産業の具体例

• 農産物の加工品: ジャム、漬物、ワイン、パンなど
• 直売所: 農産物直売所、道の駅
• レストラン: 農場レストラン、カフェ
• 体験型農業: 収穫体験、農泊
• 加工体験: ジャム作り体験、パン作り体験

6次産業化が進む背景

• 消費者意識の変化: 安全・安心な食べ物を求める消費者が増えている。
• 地域ブランドの確立: 地域の特産品を活かしたブランド化が注目されている。
• 農業の多面的機能: 食料生産だけでなく、環境保全や地域活性化など、農業の多面的機能が注目されている。

6次産業化の課題

• 資金不足: 加工施設の整備や販路開拓には、多額の資金が必要となる。
• 人材不足: 専門知識やスキルを持った人材の確保が難しい。
• 販路開拓: 新しい商品を市場に広めることは容易ではない。

まとめ

6次産業は、単に農産物を生産するだけでなく、加工や販売までを一貫して行うことで、農業の新たな可能性を広げる取り組みです。消費者と生産者が直接つながることで、より豊かな食生活を実現し、地域社会の活性化にも貢献することが期待されています。

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