はい、小学校5年生に葛飾北斎の読み聞かせをするとのこと、素晴らしいテーマですね!北斎の魅力は、その絵の迫力とユニークな人生にあります。子どもたちが飽きずに集中できる6分程度の物語として、以下のような読み聞かせはいかがでしょうか。
北斎さんの「へんてこ」な人生と「すごい」絵
(ゆったりと、しかしワクワクするような語り口で始めましょう)
みんな、こんにちは! 今日はね、江戸時代の日本で、とーっても面白い画家さんのお話をするよ。その人の名前はね、**葛飾北斎(かつしかほくさい)**さん、って言うんだ。
北斎さんはね、今から260年くらい前に生まれたんだけど、本当に変わった、いや「へんてこ」な人だったんだ。なんでかって? それはね、普通の人には考えられないような、面白いエピソードがいっぱいあるからなんだ!
まず、北斎さんは絵を描くのが本当に大好きだったんだけど、お家は貧乏(びんぼう)だったから、小さい頃からずっと働いてたんだって。でも、どんな仕事をしていても、頭の中は「どうやったら面白い絵が描けるかな?」ってことばかり。働きながらも、こっそり絵の練習をしたり、師匠(ししょう)のところに弟子入りしたりして、絵の勉強を続けたんだ。
面白い「あだ名」と、どんどん変わる名前
北斎さんはね、なんと! 「絵の鬼(おに)」って呼ばれるくらい、絵を描くことに夢中だったんだ。それから、名前も次々に変えたんだよ。一生のうちに、なんと30回も名前を変えたって言われてるんだ! 「宗理(そうり)」とか「戴斗(たいと)」とか、いろんな名前を使ったんだけど、これはね、自分の絵のスタイルが変わるたびに、新しい気持ちで絵を描こう!っていう、北斎さんらしい考え方だったんだね。まるで、ゲームでレベルアップするたびに新しいキャラ名に変えるみたいでしょ?
そして、引っ越しもすごく多かったんだ。一生のうちに90回も引っ越ししたって言われているんだよ! これは、北斎さんが「ここにずっといると、新しい絵が描けない!」って、常に新しい刺激(しげき)を求めていたからなんだ。もし、みんなが90回も引っ越しするって想像したら、どうかな? 大変だけど、毎日が冒険みたいだよね!
世界中に広まった「波」の絵
北斎さんの絵はね、本当にダイナミックで、見る人をワクワクさせるものばかり。特に有名なのは、みんなも教科書で見たことがあるかもしれない、あの大きな波の絵だよ。
**「富嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい) 神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」**っていう絵なんだけど、富士山(ふじさん)をバックに、まるで生きているみたいに大きな波がうねっている絵だね。この波はね、今見ても「うわー、すごい!」って思うくらい、迫力満点(はくりょくまんてん)でしょ?
この絵はね、日本だけじゃなくて、世界中の人に「すごい!」って言われたんだ。フランスの画家さんも、北斎さんの絵を見て「なんて素晴らしいんだ!」って、自分の絵に取り入れたりしたんだよ。北斎さんの絵は、海を越えて世界に羽ばたいていったんだね。
90歳まで絵を描き続けた北斎さん
北斎さんはね、90歳(さい)で亡くなるその日まで、ずっと絵を描き続けたんだ。亡くなる少し前にも「あと10年、いや、あと5年、生きていたら、本当の絵師(えし)になれたのに!」って言ったんだって。90歳になっても、まだまだ上を目指そうとする気持ちがあったなんて、本当に驚きだよね。
北斎さんは、自分の好きなこと、絵を描くことに、一生懸命(いっしょうけんめい)に向き合い続けた人なんだ。そして、その情熱(じょうねつ)が、たくさんの素晴らしい絵を生み出したんだね。
みんなもね、自分が「これだ!」って夢中になれることを見つけて、北斎さんみたいに、とことん楽しんでみてはどうかな? きっと、そこから新しい発見や、未来の素敵な自分が見つかるはずだよ。
おしまい。
読み聞かせのポイント
- 声のトーンと抑揚: 「へんてこ」「すごい」「ワクワク」など、感情を込めて読みましょう。波の絵のシーンでは、少し声を大きくしたり、波の動きを表現するようなイントネーションをつけたりすると良いでしょう。
- 間(ま)の取り方: 特に驚きや感動を伝えたい部分では、少し間を取ると効果的です。
- 子どもたちへの問いかけ: 途中に「どうかな?」「でしょ?」といった問いかけを挟むことで、子どもたちが物語に入り込みやすくなります。
- 絵を見せる: もし可能であれば、読み聞かせの途中で「神奈川沖浪裏」の絵を見せると、よりイメージが膨らみ、興味を持ってもらえます。
- まとめのメッセージ: 最後に、子どもたちへのメッセージとして、北斎さんの生き方から「好きなことを見つける大切さ」や「努力することの楽しさ」を伝えると良いでしょう。
この物語が、子どもたちが北斎さんの絵や生き方に興味を持つきっかけになれば嬉しいです。