エコノミークラス症候群とは

 エコノミークラス症候群とは、航空機のエコノミークラスで、長時間狭い座席に座り続けて、足を動かさなかったことにより、深部静脈血栓症（DVT）を発症し、肺塞栓症（PE）を引き起こした状態を言います。

深部静脈血栓症とは、足の静脈内に血の塊（血栓）ができる病気です。血栓は、血液が固まりすぎた状態です。血栓ができてしまうと、血液の流れが悪くなり、足の腫れや痛みなどの症状が現れます。また、血栓が肺の静脈に詰まると、肺塞栓症を引き起こすことがあります。

肺塞栓症とは、肺の静脈に血栓が詰まる病気です。血栓が詰まると、肺の血液の流れが悪くなり、呼吸困難や胸痛などの症状が現れます。重度の場合は、死に至ることもあります。

エコノミークラス症候群は、長時間狭い座席に座り続けることで、足の静脈内の血液の流れが悪くなり、血栓ができやすくなることが原因と考えられています。また、水分の摂取不足や、アルコールの摂取、肥満なども、エコノミークラス症候群のリスクを高めると考えられています。

エコノミークラス症候群の症状は、足の腫れや痛み、息苦しさ、胸痛などです。症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診するようにしてください。

エコノミークラス症候群の予防のためには、以下のことに注意しましょう。

• こまめに席を立って、足を動かす
• 十分な水分を摂取する
• アルコールの摂取を控える
• 肥満にならないようにする

また、長時間の飛行機旅行を予定している場合は、あらかじめかかりつけ医に相談しておくとよいでしょう。