2024年1月17日水曜日

嚆矢(こうし)とは

 嚆矢(こうし)は、もともと「かぶら矢」の意味です。かぶら矢とは、戦いの始まりを告げるために射上げる矢のことで、矢先に木の冠が付いているのが特徴です。

転じて、物事の始まり、先駆けという意味で使われます。例えば、

  • インターネットの嚆矢となったのは、1969年にアメリカで行われたARPANETの実験である。
  • 日本のアニメの嚆矢となったのは、1917年に製作された「桃太郎の海鷲」である。

このように、ある出来事や現象の始まり、あるいは先駆けとなるものを指して「嚆矢」と表現します。

また、「嚆矢濫觴(こうしらんしょう)」という四字熟語もよく使われます。嚆矢と濫觴は、どちらも「物事の始まり」という意味ですが、嚆矢は「戦いの始まり」に限って使われる言葉であるのに対し、濫觴は「物事の始まり」全般に使われる言葉です。そのため、「嚆矢濫觴」は、物事の始まりを強調する際に使われる表現です。例えば、

  • インターネットの嚆矢濫觴となったARPANETの実験は、現代社会に大きな影響を与えた。

このように、「嚆矢」は、物事の始まり、先駆けという意味を持つ言葉です。

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