2024年3月12日火曜日

割戻し計算とは

 割戻し計算とは、課税期間中の課税売上高(税込)と課税仕入高(税込)を税率ごとに集計し、所定の消費税率を掛けることにより、「売上に対する消費税額(売上税額)」と「仕入に対する消費税額(仕入税額)」を計算する方法です。

概要

  • 消費税額の計算方法の一つ。
  • インボイス制度導入前は原則としてこの方法が用いられていた。
  • 2023年10月1日より、適格請求書発行事業者となった事業者は、売上税額の計算方法として「積み上げ計算」を選択できるようになった。
  • 仕入税額の計算方法は、売上税額の計算方法に関係なく、原則として「割戻し計算」となる。

メリット

  • 計算が比較的簡単。
  • 端数処理が不要。

デメリット

  • 売上税額と仕入税額の相殺ができない。
  • 課税仕入税額控除の適用を受けるためには、すべての課税仕入税額を帳簿に記載する必要がある。

計算方法

  1. 課税期間中の課税売上高(税込)と課税仕入高(税込)を税率ごとに集計する。
  2. 集計した金額に、それぞれの税率を掛ける。

  • 課税売上高(税込):100万円(うち、10%課税:80万円、8%課税:20万円)
  • 課税仕入高(税込):90万円(うち、10%課税:70万円、8%課税:20万円)

売上税額

  • 10%課税:80万円 × 10/110 = 72,727円
  • 8%課税:20万円 × 8/108 = 14,815円

仕入税額

  • 10%課税:70万円 × 10/110 = 63,636円
  • 8%課税:20万円 × 8/108 = 14,815円

参考資料

  • 国税庁:消費税額の計算方法(割戻し計算・積上げ計算)について: [無効な URL を削除しました]
  • freee ヘルプセンター:消費税額の計算方法(割戻し計算・積上げ計算)について: [無効な URL を削除しました]

その他

  • 割戻し計算は、課税期間中のすべての取引を対象とするため、正確な計算を行うためには、取引を正確に記録することが重要です。
  • 課税期間中に税率の変更があった場合は、それぞれの税率ごとに計算する必要があります。

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