2024年7月14日日曜日

殿様枕症候群とは

殿様枕症候群とは、国立循環器病研究センターが提唱した、特発性椎骨動脈解離高い枕との関連について述べた用語です。

特発性椎骨動脈解離とは、首の後ろにある椎骨動脈の内膜が突然裂けたり、剥がれたりする病気です。若者を中心に発症することが多く、脳卒中の一種として重症化することがあります。

殿様枕とは、江戸時代に高い位置で使用されていた枕のことで、当時の武士は髪型を崩さないために使用していました。

国立循環器病研究センターの調査によると、特発性椎骨動脈解離の患者さんの約17%が15cm以上の高い枕を使用していたことがわかりました。

研究グループは、高い枕によって首が曲がった状態となり、寝返りを打つときに首の血管に過剰な負荷がかかって、傷がつく可能性が大きくなると考えられています。

殿様枕症候群の主な症状は以下の通りです。

  • 首の痛み
  • 頭痛
  • めまい
  • 吐き気
  • 物が二重に見える
  • 呂律が回らない
  • 体の片側がしびれる

これらの症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診することが大切です。

殿様枕症候群を防ぐためには、以下の点に注意することが大切です。

  • 枕の高さを12cm以下にする
  • 首に負担がかからないような枕を選ぶ
  • 仰向けで寝る
  • 定期的に運動する
  • ストレスを溜めない

殿様枕症候群は、比較的新しい概念ですが、近年注目を集めている病気です。

ご自身の枕の高さを確認し、予防に努めましょう。

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