殿様枕症候群とは、国立循環器病研究センターが提唱した、特発性椎骨動脈解離と高い枕との関連について述べた用語です。
特発性椎骨動脈解離とは、首の後ろにある椎骨動脈の内膜が突然裂けたり、剥がれたりする病気です。若者を中心に発症することが多く、脳卒中の一種として重症化することがあります。
殿様枕とは、江戸時代に高い位置で使用されていた枕のことで、当時の武士は髪型を崩さないために使用していました。
国立循環器病研究センターの調査によると、特発性椎骨動脈解離の患者さんの約17%が15cm以上の高い枕を使用していたことがわかりました。
研究グループは、高い枕によって首が曲がった状態となり、寝返りを打つときに首の血管に過剰な負荷がかかって、傷がつく可能性が大きくなると考えられています。
殿様枕症候群の主な症状は以下の通りです。
- 首の痛み
- 頭痛
- めまい
- 吐き気
- 物が二重に見える
- 呂律が回らない
- 体の片側がしびれる
これらの症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診することが大切です。
殿様枕症候群を防ぐためには、以下の点に注意することが大切です。
- 枕の高さを12cm以下にする
- 首に負担がかからないような枕を選ぶ
- 仰向けで寝る
- 定期的に運動する
- ストレスを溜めない
殿様枕症候群は、比較的新しい概念ですが、近年注目を集めている病気です。
ご自身の枕の高さを確認し、予防に努めましょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿