ウェブ制作において、「ウェブサイト」、「Webアプリ」、「Webシステム」という用語は混同されがちですが、それぞれ異なる意味を持っています。以下では、それぞれの定義と特徴、具体的な例を説明します。
1. ウェブサイト
ウェブサイトは、インターネット上で公開される情報発信に特化したものです。主に静的なHTMLページで構成され、情報閲覧を目的としています。
特徴
- 静的なHTMLページで構成
- 情報閲覧に特化
- ブログ、ニュースサイト、企業ホームページなどが該当
例
- ニュースサイト
- 企業ホームページ
- 個人ブログ
- オンラインショップ (商品情報のみ掲載)
2. Webアプリ
Webアプリは、Webブラウザ上で動作するアプリケーションです。動的な処理を行い、ユーザーとの双方向的なやり取りを実現します。
特徴
- 動的な処理を行う
- ユーザーとの双方向的なやり取りを実現
- データベースとの連携
- ログイン機能、会員登録機能などが該当
例
- オンラインショッピングサイト (商品購入、決済機能付き)
- スケジュール管理ツール
- クラウドストレージサービス
- ソーシャルメディア
3. Webシステム
Webシステムは、Webブラウザ上で動作する業務システムです。組織内の業務を効率化するために利用されます。Webアプリよりも大規模で複雑な機能を備えています。
特徴
- 組織内の業務を効率化
- 大規模で複雑な機能
- 権限管理、ワークフロー、分析機能などが該当
例
- 社内業務システム (顧客管理、在庫管理、会計など)
- 電子商取引システム
- 医療情報システム
- 金融機関のシステム
まとめ
- ウェブサイト: 情報発信に特化
- Webアプリ: 動的な処理を行い、ユーザーとの双方向的なやり取りを実現
- Webシステム: 組織内の業務を効率化
それぞれの違いを理解し、目的に合ったものを選択することが重要です。
補足
近年では、**SPA (Single Page Application)**と呼ばれる技術を用いて、WebサイトとWebアプリの境界線が曖昧になりつつあります。SPAは、Webサイトのような見た目でありながら、Webアプリのような動的な処理を実現する技術です。
また、**SaaS (Software as a Service)**と呼ばれる形態で提供されるWebシステムも増えてきています。SaaSは、インターネット上で利用できるサービスであり、ユーザーはソフトウェアをインストールする必要がなく、常に最新バージョンを利用することができます。
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