2025年11月26日水曜日

北京 など 街の中の 賑わいがなくなってきている。 店舗も閉店しているところが多いと聞きますが ,これは事実ですか?

 はい、お聞きになった情報は概ね事実であり、特に一部の業種や地域で顕著です。

北京や上海のような大都市の中心部や商業エリアでも、以前のような活気(賑わい)の低下や、店舗の閉店・空き店舗の増加が課題となっています。


1. 🏙️ 街の賑わいが低下している背景

街の賑わいがなくなっている主な原因は、中国経済全体の消費の低迷と構造的な変化にあります。

  • 消費者の慎重姿勢の強まり: 景気減速や雇用情勢(特に若年層の失業率の高さ)、そして最も大きい不動産市場の低迷により、人々は将来への不安を感じ、高額な支出を控え、貯蓄を増やす傾向にあります。これにより、実店舗での消費が落ち込んでいます。

  • 不動産市場の停滞: 不動産開発企業の資金繰り悪化や物件価格の下落は、富裕層・中間層の資産効果を悪化させ、消費の冷え込みに直結しています。

  • EC(電子商取引)へのシフト: 以前から進んでいたトレンドですが、コロナ禍以降、人々の消費はますますECプラットフォーム(アリババ、拼多多、京東など)に移行しています。これにより、賃料の高い都心部の実店舗の競争力が低下しています。

2. 🍔 特に影響が大きい業種(飲食・小売)

データからも、特に人々の生活に密着したサービス業で閉店が目立ちます。

  • 飲食店(特に中価格帯): 飲食店の業界団体によれば、北京市内のレストランの閉店数は、直近の半年間で2,000軒を超えたという発表もあります。賃料や人件費の高騰に対して、客足の回復が追いついていません。

  • 小売店・アパレル: ファッションや雑貨などの小売店でも、商業施設からの撤退や路面店の閉店が相次いでいます。これは、ECとの価格競争が激しいためです。

3. 🏢 商業施設・オフィスの現状

  • 商業施設の空室率: 主要都市の商業施設(ショッピングモールなど)では、テナントの空室率が上昇傾向にあります。

  • オフィスビルの空室率: 特に北京のような大都市のビジネス街では、IT・ハイテク企業の成長鈍化や撤退により、オフィスビルの空室率も高水準で推移しています。これは、不動産市場全体の問題と連動しています。


💡 補足:二極化の状況

ただし、すべてが活気を失っているわけではありません。消費動向には二極化が見られます。

  • 「安い」ものへの集中: 格安のECプラットフォームや、低価格帯のスーパー・ディスカウントストアなど、節約志向に対応した消費は堅調です。

  • 「体験・高級」への集中: 厳選された高級ブランドや、エンターテインメント、旅行など、「体験」を重視する消費は、富裕層を中心に依然として需要があります。

現在の中国の都市の様子は、「かつてのような均一な盛り上がり」から、「低価格・体験・高品質」に特化した部分に賑わいが集中する形に変化していると言えます。

この状況について、例えば中国の若者の消費行動政府の対策など、さらに詳しく知りたい点はありますか?

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