2025年8月19日火曜日

脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)とは

 はい、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)について解説します。

概要

脊柱管狭窄症は、背骨にある神経の通り道である**「脊柱管」**が狭くなる病気です。この狭窄によって脊髄やそこから枝分かれする神経が圧迫され、さまざまな神経症状を引き起こします。主な原因は、加齢による椎間板の変性や骨の変形、靭帯の肥厚などです。50歳以降の中高年に多く見られます。

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主な症状

脊柱管狭窄症の最も代表的な症状は**「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」**です。

  • 間欠性跛行: 歩き始めは問題ないのに、しばらく歩くと足や腰に痛みやしびれ、だるさが現れて歩けなくなる症状です。しかし、少し前かがみになって休むと症状が和らぎ、再び歩けるようになります。これを繰り返すのが特徴です。自転車に乗っているときは、前かがみの姿勢になるため比較的楽に感じる人が多いです。

  • その他の症状:

    • 足のしびれや痛み(坐骨神経痛に似ている)

    • お尻から太もも、ふくらはぎにかけての痛みやしびれ

    • 感覚の異常(冷感など)

    • 重症化すると、足の筋力低下や排尿・排便の障害(膀胱直腸障害)が現れることもあります。


治療法

脊柱管狭窄症の治療は、症状の程度に応じて保存療法と手術療法に分けられます。

  • 保存療法:

    • 薬物療法: 痛みやしびれを和らげるための鎮痛剤や神経の血流を改善する薬を使用します。

    • 装具療法: コルセットを装着し、腰の負担を軽減します。

    • 理学療法(リハビリ): 姿勢を改善し、筋力を強化することで症状の軽減を目指します。

    • ブロック注射: 強い痛みがある場合、神経の周りに局所麻酔薬やステロイドを注射して痛みを抑えます。

  • 手術療法:

    • 保存療法で効果が見られない場合や、症状が重く日常生活に支障をきたす場合、膀胱直腸障害がある場合に検討されます。

    • 除圧術: 神経を圧迫している骨や靭帯の一部を切除して、神経の圧迫を取り除く手術です。

    • 脊椎固定術: 骨の不安定性がある場合、金属の器具などを使って骨を固定し、安定させる手術です。

治療はまず保存療法から始め、症状の改善が見られない場合に手術を検討することが一般的です。

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