学校評価の具体的な評価項目と公表方法は、学校教育法と関連する法令に基づき、学校の継続的な改善と説明責任を果たすために定められています。
1. 🏫 学校評価の具体的な評価項目
学校評価の項目は、学校が自ら設定することが基本ですが、文部科学省の示すガイドラインや、自治体・学校の教育目標に基づき、学校運営のPDCAサイクル(計画・実施・検証・改善)全体を網羅するように設定されます。
評価項目は、大きく分けて以下の分野にわたります。
📌 主要な評価分野(評価項目例)
| 大項目 | 評価の視点と具体的な項目例 |
| 教育目標・方針 | 達成状況、教職員の共通理解度、具体的な目標設定の適切さ。 |
| 教育課程・学習指導 | 教育課程(年間指導計画、授業時数)の編成・実施状況。 |
| 学習指導の工夫(習熟度別・少人数指導、個別指導の充実状況)。 | |
| 学力調査・体力調査の結果分析と活用状況、基礎学力の定着状況。 | |
| 生徒指導・生活指導 | 生徒指導体制の整備状況、問題行動の状況と対応。 |
| いじめ・不登校への対応状況、人権教育の実施状況。 | |
| キャリア教育・進路指導 | 進路相談・指導の実施状況、職業観・勤労観を育む活動の充実。 |
| 特別支援教育 | 個別の教育支援計画の作成・活用状況、学校全体での支援体制。 |
| 学校運営・組織体制 | 校長のリーダーシップ、校務分掌の明確化、教職員の協力体制。 |
| 学校安全計画や危機管理マニュアルの作成・活用状況。 | |
| 学校・家庭・地域の連携 | 保護者や地域住民の学校運営への参画や協力の状況。 |
| 学校便りや学校ホームページなどによる情報提供の充実度。 |
【留意点】
特に**「学校教育目標」と「教育課程の編成やその実施」**に関する項目は、必ず評価項目に含めることが求められています。
各学校は、これらを参考にしつつ、学校独自の重点目標や地域の実情に合わせて項目や指標を調整し、設定します。
2. 📝 学校評価の結果の公表方法
学校評価の結果は、学校の**説明責任(アカウンタビリティ)**を果たすために、公表が義務づけられています。
🔍 法令上の公表義務
| 評価の種類 | 義務・努力義務 | 実施者 | 公表の義務 |
| 自己評価 | 義務 | 当該学校の教職員 | 結果の公表が義務 |
| 学校関係者評価 | 努力義務* | 保護者、地域住民等の学校関係者 | 結果の公表に努める(実質的に多くの学校で実施・公表) |
*学校教育法施行規則により、「自己評価の結果について、学校の関係者による評価を行うとともに、その結果を公表するよう努めるものとする」と規定されています。
📢 主な公表手段
学校は、保護者や地域住民に分かりやすく評価結果を伝えるため、複数の方法を組み合わせて公表しています。
学校のウェブサイト(ホームページ)
評価結果の全文または概要をPDFなどで公開することが一般的です。
学校だより・広報誌
評価のポイントや具体的な改善策を抜粋し、簡潔にまとめて配付します。
直接説明する機会
学校説明会や保護者会、地域懇談会などの場で、評価結果を直接報告し、質疑応答や意見交換を行う機会を設けます。
学校関係者評価委員会での報告
学校関係者評価委員会で評価結果を共有し、意見を聴取する場を設定します。
公表の際には、「自己評価の結果」と「学校関係者評価の結果」を対比できるように示し、それぞれの評価で明らかになった成果と課題、そしてそれらを踏まえた次年度以降の具体的な改善方策を明記することが重要です。
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