小学5年生の英語教材は、2020年度から全面実施された新学習指導要領に基づき、特定の目標と内容が設定されています。小学3・4年生の「外国語活動」から一歩進み、「外国語科」として正式な教科となるため、より体系的な学習が求められます。
英語のレベル(内容)
小学5年生の英語教材は、「聞く」「話す」を重視しつつ、「読む」「書く」の基礎を学ぶ段階です。
1. 扱う語彙数
文部科学省は、小学5・6年生で習得する語彙数の目安を約600~700語としています。これには、3・4年生で学んだ約200~300語も含まれます。
2. 学習する文法や表現
難しい文法事項を暗記させるのではなく、コミュニケーションの中で自然に使えるようにすることが目的です。主に以下のような表現を学びます。
自己紹介と他者紹介: "I like ~.", "He can ~."
物の説明: "It's big and old."
道案内: "Go straight and turn right."
できること・できないこと: "I can play soccer."
簡単な疑問文と応答: "Do you like ~?", "What's this?", "When is your birthday?"
3. 具体的な学習内容
公立小学校で広く使われている文部科学省検定済教科書『Let's Try!』を例に挙げると、以下のような身近なトピックが扱われます。
第1学期:
自己紹介:「I'm from ~」「I like ~」
世界の色々な国のあいさつ、食べ物、スポーツ
第2学期:
時間や曜日、月日について
自分の好きなもの、学校での出来事
第3学期:
道案内や場所の説明
将来の夢や得意なことについて
これらは、イラストや写真が豊富に使われ、ゲームや歌、簡単なロールプレイングを通じて、楽しく英語に触れることができるよう工夫されています。
時間数
小学5年生の英語の授業時数は、新学習指導要領で年間70時間と定められています。
内訳: 週あたりに換算すると、約2時間となります。
進め方: 多くの学校では、1コマ45分の授業を週に2回実施しています。
この時間数は、3・4年生の「外国語活動」(年間35時間)の倍にあたり、より授業の密度と深さが増していることがわかります。
まとめ
小学5年生の英語教材は、約600~700語の語彙と、簡単な文法や表現を扱い、年間70時間かけて、コミュニケーション能力の基礎を築くことを目指しています。「読む」「書く」の要素が加わりますが、あくまでも「聞く」「話す」を土台とし、英語を身近なものとして捉え、自ら使ってみようとする態度を育むことが最大の目的と言えます。
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