はい、ウェブにフィットするPDFを作成するための区別はあります。特に重要なのは、ファイルサイズとアクセシビリティの2点です。
PDFにはいくつかの国際規格があり、それぞれ異なる用途を想定しています。例えば、長期保存用のPDF/Aや印刷用のPDF/Xなどがありますが、ウェブ向けに最も推奨されるのは、**PDF/UA(Universal Accessibility)**という規格です。
PDF/UAとは?
PDF/UAは「Universal Accessibility」の略で、誰でもPDFの内容にアクセスできるようにするための規格です。ウェブの世界では、障害を持つ人も含めてすべてのユーザーが情報に平等にアクセスできることが重要視されています。PDF/UAは、具体的に以下のような特徴を持っています。
タグ付け: 見出し、リスト、段落、表などが正しく構造化されています。これにより、スクリーンリーダー(画面読み上げソフト)が内容を正しく理解し、読み上げることができます。
代替テキスト: 画像には内容を説明する「代替テキスト」が必ず含まれています。
論理的な読み上げ順序: ページのレイアウトが複雑でも、内容が意味の通る順番で読み上げられるようになっています。
これらの特徴は、ウェブサイトそのもののアクセシビリティ(Web Accessibility)の考え方と一致しており、ウェブで公開するPDFには非常に適しています。
実際にPDFを最適化するには?
WordなどのOfficeアプリでPDFを生成する際、以下の点を意識することで、ウェブにフィットしたPDFに近づけることができます。
PDF/UA準拠で保存する:
Microsoft Officeには、PDF/UA準拠で保存するオプションがある場合があります。このオプションを活用しましょう。
この設定が見つからない場合でも、Adobe Acrobat Proなどの専門ツールを使えば、既存のPDFをPDF/UAに準拠させることができます。
ファイルサイズを小さくする:
ウェブでは、ファイルのダウンロードに時間がかかるとユーザーのストレスになります。高解像度の画像はウェブ用に最適化(72dpi程度)しましょう。
PDF作成時に「ウェブ用に最適化」や「ファイルサイズの縮小」といったオプションがあれば、積極的に使いましょう。
リンクやブックマークを活用する:
長文のPDFの場合、目次や見出しから特定のページにジャンプできるブックマークや内部リンクを設定しておくと、ユーザーが目的の情報に素早くたどり着けます。これはユーザー体験を向上させる重要なポイントです。
これらの点を踏まえ、OfficeアプリでPDFを生成する際は、PDF/UA準拠の設定を探し、次にファイルサイズの最適化を意識することがウェブ向けPDF作成の最良の方法と言えます。
0 件のコメント:
コメントを投稿