USBメモリーは、「フラッシュメモリー」という半導体メモリーを搭載した小型のデータ保存装置です。フラッシュメモリーの特性により、電源を切ってもデータが消えない不揮発性を実現しています。
主な部品と仕組み
USBメモリーは主に以下の2つのチップで構成されています。
フラッシュメモリーチップ 💾
データを実際に保存する役割を担うチップです。
多数の**「メモリーセル」**と呼ばれる、データを記録する最小単位が集まってできています。
現在、USBメモリーで主流なのは、メモリーセルを直列に接続したNAND型フラッシュメモリーです。
コントローラーチップ 🧠
コンピューターとフラッシュメモリーチップ間のデータのやり取りを制御するチップです。
データの読み書きや、メモリーセルの劣化を防ぐためのウェアレベリング(データの書き込み場所を平均化する技術)を管理しています。
フラッシュメモリーのデータ保存の仕組み
フラッシュメモリーは、メモリーセル内の**「浮遊ゲート」に電子を閉じ込めるか、あるいは電子がない状態にするかで、デジタルデータである「0」と「1」**を表現します。
書き込み ✍️
メモリーセル内の制御ゲートに高電圧をかけると、トンネル効果という量子力学的な現象により、絶縁体で囲まれた浮遊ゲートに電子が注入されます。
この状態がデータの**「0」**に対応します。
消去 🧹
制御ゲートに逆の電圧をかけると、浮遊ゲートから電子が引き抜かれます。
この状態がデータの**「1」**に対応します。
浮遊ゲートは絶縁膜で囲まれているため、一度電子が閉じ込められると、電源を切ってもその状態を長く維持できます。これがフラッシュメモリーの不揮発性の根源です。
0 件のコメント:
コメントを投稿