2025年8月1日金曜日

最近、依存症という言葉もよく耳にしますが、具体的にその対象とか、 症状とか、 解説してください。

 「依存症」とは、特定の物質や行為にのめり込み、「やめたくてもやめられない」状態になる病気のことです。単なる「好き」「熱中している」というレベルを超え、日常生活や健康、人間関係、仕事などに悪影響が出ているにもかかわらず、自分の意志だけではやめることが非常に難しくなります。

依存症の主な対象(種類)

依存症は大きく分けて2種類に分類されます。

  1. 物質依存:特定の物質を摂取することに依存するものです。

    • アルコール依存症: 飲酒をコントロールできなくなり、やめることや量を減らすことが難しくなる。

    • 薬物依存症: 覚醒剤、大麻などの違法薬物だけでなく、処方薬や市販薬にも依存することがあります。

    • ニコチン依存症: タバコに含まれるニコチンへの依存です。

  2. プロセス依存(行動嗜癖):特定の行為や過程に依存するものです。

    • ギャンブル依存症: ギャンブルをするという行為にのめり込み、借金など経済的な問題を引き起こしてもやめられない。

    • ゲーム・ネット依存症: ゲームやインターネットの使用をコントロールできなくなり、学業や仕事、睡眠などに影響が出る。

    • 買い物依存症: 買い物をすることで満足感を得るために、借金をしてでも買い物をやめられない。

    • 摂食障害: 食事をすること自体に依存し、過食や拒食を繰り返す。

依存症の主な症状

依存症には、以下のような共通の症状が見られます。

  • コントロールの喪失: 「やめよう」「減らそう」と思っても、自分の意志ではコントロールできず、つい繰り返してしまう。

  • 強烈な欲求(渇望): 依存の対象となるものが強く欲しくなり、そのことばかり考えてしまう。

  • 耐性: 最初は少量の摂取や短い時間で満足できていたものが、同じ効果を得るために、だんだんと量や回数が増えていく。

  • 離脱症状: 依存の対象を断ったり減らしたりすると、身体的・精神的に不快な症状が現れる。

    • 身体的症状: 手の震え、発汗、動悸、吐き気、不眠など。

    • 精神的症状: イライラ、不安、落ち着かない、抑うつ状態など。

  • 否認: 依存症の問題が起きていることを認めず、現実から目を背けようとする。周囲の忠告を聞き入れず、攻撃的になることもある。

  • 生活への支障: 依存の対象を最優先するあまり、仕事や学業、家庭生活、人間関係がおろそかになり、様々な問題が生じる。

依存症は、単なる意志の弱さや性格の問題ではなく、脳の機能に変化が起きている「病気」です。専門の医療機関(精神科、心療内科など)で適切な治療を受けることで回復が期待できます。

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