2025年9月22日月曜日

博物館明治村とは

 博物館明治村は、愛知県犬山市にある、明治時代(1868年〜1912年)の貴重な建築物を保存・展示している広大な屋外博物館です。明治時代の歴史や文化を「見て」「触れて」「体験して」学ぶことができる施設として、多くの人に親しまれています。

1. 施設の概要

  • 目的と背景: 高度経済成長期に、日本の近代化に貢献した貴重な明治の建築物が次々と取り壊される危機に直面していました。こうした文化財を後世に残すため、建築家・谷口吉郎氏と、当時の名古屋鉄道社長・土川元夫氏らが中心となって、昭和40年(1965年)に開村しました。

  • 広大な敷地: 入鹿池(いるかいけ)に面した約100万平方メートルの広大な敷地に、全国各地から移築・復元された60以上の建造物が点在しています。

  • 展示物:

    • 歴史的建造物: 重要文化財11件を含む、多くの歴史的建造物を見ることができます。

    • 代表的な建物:

      • 帝国ホテル中央玄関: アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトが設計した旧帝国ホテルの玄関部分。その独創的なデザインは、村のシンボルの一つです。

      • 聖ザビエル天主堂: 京都市に建てられた、美しいステンドグラスを持つカトリック教会。

      • 旧西郷從道邸: 西郷隆盛の弟である西郷從道が建てた、和洋折衷様式の豪華な邸宅。

      • 三重県庁舎: 明治期の代表的な擬洋風建築の一つ。

  • 村内の構成: 敷地は1丁目から5丁目までのエリアに分かれており、それぞれ特徴のある建物が配置されています。

2. 楽しみ方

  • タイムトラベル体験:

    • SL(蒸気機関車)と京都市電: 明治時代に実際に使われていたSLや京都市電が村内を走っており、乗車体験(有料)ができます。ノスタルジックな風景を車窓から楽しめます。

    • ハイカラ衣装レンタル: 明治時代の女学生や書生風の衣装を借りて、村内を散策することができます。写真撮影にもぴったりです。

  • グルメ:

    • 文明開化の象徴である「牛鍋」や、当時の文献を再現した「食道楽のコロツケー」など、明治時代にちなんだグルメを味わうことができます。

    • 各建物にちなんだユニークな飲食物も販売されており、食べ歩きも楽しめます。

  • 学びと発見:

    • 建物ガイド: 学芸スタッフやボランティアガイドによるガイドツアーが開催されており、建物の歴史や見どころについて詳しく解説してもらえます。

    • 展示資料: 各建物内には、当時の暮らしぶりや、その建物に関連する歴史資料が展示されています。

  • ロケ地: NHKの連続テレビ小説「ごちそうさん」や「花子とアン」をはじめ、多くの映画やドラマのロケ地としても使用されています。

3. アクセス

  • 所在地: 愛知県犬山市今井成沢1

  • 公共交通機関: 名鉄犬山駅から路線バスが出ています。

  • : 駐車場も完備されています。

博物館明治村は、単なる建築物の展示にとどまらず、当時の人々の息吹や文化を五感で感じられる、他に類を見ないユニークなテーマパーク型博物館です。

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