英語の "see," "look," "watch" は、いずれも日本語で「見る」と訳されますが、それぞれ異なるニュアンスと使い方があります。これらの違いを理解することが、より自然な英語表現につながります。
"see"
- ニュアンス: 意図的ではなく、自然に「目に入る」「視界に入る」という感覚です。意識して見ようとしなくても、勝手に目に入ってくる状態を表します。
- 集中度: 低い (意識せずとも見える)
- 対象: 静止しているもの、偶然目にするもの
- 例:
- I saw a bird in the tree. (木に鳥がいたのが目に入った。)
- Can you see me? (私が見えますか?/ここにいるのが分かりますか?)
- I saw my old friend at the supermarket yesterday. (昨日、スーパーで昔の友達を見かけた。)
- I see what you mean. (あなたが言いたいことが分かりました。/理解できました。)
"look"
- ニュアンス: 意識的に、ある特定の方向に「目を向ける」「視線を向ける」という動作を表します。注意を向けて見る、という感じです。
- 集中度: 中程度 (意識的に見る)
- 対象: 静止しているもの、または特定の方向
- 使い方: 通常、前置詞 "at" を伴って「〜を見る」となります。
- 例:
- Look at this picture! (この写真を見て!)
- She looked at him in surprise. (彼女は驚いて彼を見た。)
- Don't look at your phone while driving. (運転中は携帯電話を見ないで。)
- Look out! (危ない!/気を付けて!) ← 注意を喚起する表現
"watch"
- ニュアンス: 動いているもの、または変化する可能性のあるものを、一定期間「じっと見る」「注意して見る」「観察する」という感じです。進行中の出来事やプロセスを目で追うイメージです。
- 集中度: 高い (集中して観察する)
- 対象:
- 動きのあるもの(テレビ、映画、スポーツ、人、動物など)
- 変化や進展があるもの
- 例:
- I watched a movie last night. (昨夜、映画を見た。)
- Let's watch the kids playing in the park. (公園で遊んでいる子供たちを見よう。)
- Can you watch my bag for a minute? (少しの間、私のカバンを見ていてくれますか?/見張っていてくれますか?)
- We watched the sunset from the beach. (私たちはビーチから夕日を見た。)
まとめと使い分けのポイント
動詞 | ニュアンス | 集中度 | 対象 | よく使う前置詞 |
see | 自然に目に入る、見える | 低い | 静止しているもの、偶然目にするもの | なし |
look | 意識的に目を向ける、見る | 中程度 | 特定の方向、静止しているもの | at |
watch | 動くものをじっと見る、観察する | 高い | 動きのあるもの、変化する可能性のあるもの | なし |
この違いをイメージとして捉えることで、適切な動詞を選べるようになります。特に、**"see" は「見える(状態)」、"look" は「見る(動作)」、"watch" は「見守る・観察する(継続的な動作)」**という感覚で覚えると良いでしょう。
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