2025年5月25日日曜日

運転免許講習などでよく耳にする「だろう運転」と「かもしれない運転」とは

 運転免許の講習などでよく耳にする「だろう運転」と「かもしれない運転」は、安全運転の基本となる心構えを表す言葉です。これら2つの運転行動は対極にあり、事故を防ぐ上で非常に重要な考え方です。


「だろう運転」とは?

「だろう運転」とは、「~だろう」「~に違いない」といった、根拠のない思い込みや楽観的な予測に基づいて運転する状態を指します。

例えば、以下のような状況が「だろう運転」の典型例です。

  • 「あの車は止まるだろう」:交差点で、相手の車が一時停止を無視しないだろうと勝手に判断して進む。
  • 「人も車も来ないだろう」:見通しの悪い路地で、誰も出てこないだろうと確認せずに飛び出す。
  • 「まだ大丈夫だろう」:信号が黄色に変わっても、まだ間に合うだろうと加速して通過する。
  • 「歩行者は気づいてくれるだろう」:横断歩道で、歩行者が自分の車に気づいて立ち止まってくれるだろうと思い込む。
  • 「対向車は避けてくれるだろう」:狭い道で、対向車がうまく避けてくれるだろうと安易に考えて進む。

「だろう運転」の危険性:

「だろう運転」は、自分にとって都合の良い状況を想定し、最悪の事態や予期せぬリスクを考慮しないため、非常に危険です。わずかな確認不足や判断ミスが、重大な事故につながる可能性が高まります。交通状況は常に変化し、他者も人間であるため、常に予測通りの行動をするとは限りません。


「かもしれない運転」とは?

「かもしれない運転」とは、「~かもしれない」「~の可能性がある」といった、あらゆる危険性を予測し、それに備えて運転する状態を指します。

これは「だろう運転」とは正反対の考え方で、常にリスクを想定し、最善の行動を準備する安全運転の鉄則です。

例えば、以下のような状況が「かもしれない運転」の典型例です。

  • 「あの車は止まらないかもしれない」:交差点では、相手の車が一時停止を無視して飛び出してくる可能性を考えて速度を落とし、いつでも停止できる準備をする。
  • 「人が飛び出してくるかもしれない」:見通しの悪い路地では、死角から人や自転車が急に飛び出してくるかもしれないと速度を落とし、細心の注意を払う。
  • 「信号が赤に変わるかもしれない」:交差点に近づいたら、信号が黄色や赤に変わるかもしれないと予測し、安全に停止できる速度を保つ。
  • 「歩行者が気づかないかもしれない」:横断歩道では、歩行者が車に気づいていないかもしれないと考え、すぐに停止できるよう備える。
  • 「対向車が避けないかもしれない」:狭い道では、対向車がうまく避けられないかもしれないと考え、自分が安全な場所で停止したり、道を譲ったりする。

「かもしれない運転」の重要性:

「かもしれない運転」は、常に最悪の事態を想定し、先を見越した危険予測を行うため、事故の発生リスクを大幅に低減します。余裕を持った運転をすることで、急な状況変化にも冷静に対応でき、結果として自分自身と他者の安全を守ることにつながります。


まとめ

  • だろう運転:根拠のない楽観的な思い込みに基づく運転。事故につながりやすい。
  • かもしれない運転:あらゆる危険性を予測し、備える運転。事故防止の基本。

安全運転をする上で、常に**「かもしれない運転」を心がける**ことが非常に重要です。運転中は、自分の予測通りにいかない可能性があることを常に念頭に置き、周囲の状況に最大限の注意を払い、危険を未然に防ぐための準備をしておきましょう。

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