お話ししますね!😊 新美南吉先生の童話**『王さまと靴屋』**は、ちょっとドキドキするけれど、本当に大切なことを教えてくれるお話です。
👑『王さまと靴屋』のあらすじ
このお話は、好奇心(こうきしん)旺盛な王さまと、正直で真面目な靴屋のおじいさんが主人公です。
1. 王さまの変装
ある日、王さまは自分の国の人民(じんみん)が自分のことをどう思っているか知りたくなりました。そこで、ボロボロの服を着たこじき(物乞い)の姿に変装して、一人で町に出かけます。
2. 靴屋との出会い
町を歩いていると、小さな靴屋さんを見つけました。王さまは靴屋の店に入っていき、そこで靴を作っているマギステルという名前のおじいさんに話しかけます。
3. 王さまのずるい質問
王さまは、自分が王さまだとばれないようにしながら、おじいさんにとてもずるい質問をします。
ポケットから金の時計を見せて、こんなことを言うのです。
「じいや、この時計をやるから、おまえの国の王さまは大ばかだと言ってみろ!」
4. 正直な靴屋の答え
おじいさんは、こじきのような男が「王さまはばかだと言え」とそそのかす様子を見て、とても怒ります。
おじいさんは、王さまのことを悪く言うなんて絶対にできませんでした。
「さっさと出ていけ!グズグズしてるとぶち殺してしまうぞ! この国の王さまほどご立派なお方が、世界中にまたとあるか!」
そう言って、持っていた**金槌(かなづち)**を振り上げて、王さまを追い出そうとします。
5. 王さまの気づき
王さまは慌てて靴屋から飛び出しましたが、頭をぶつけて大きなこぶを作ってしまいました。
けれど、王さまの心は花のように明るくなりました。
「わしの人民は良い人民だ、わしの人民は良い人民だ」
と心の中で繰り返しながら、お城へ帰っていきました。
✨ このお話が伝えること
この物語の面白いところは、靴屋のおじいさんが、目の前の男が王さまだとは少しも気づいていないことです。
「誠実さ(せいじつさ)」の大切さ: お金やごほうびをもらっても、自分の大切な人(この場合は王さま)のことを悪く言わない、おじいさんの正直で誠実な心が描かれています。
「信頼(しんらい)」の力: 王さまは、自分の人民が自分を心から敬い(うやまい)、信頼してくれていることを知り、とても嬉しくなります。人民からの信頼こそが、王さまにとって一番の宝だと分かったのですね。
王さまは、こぶを作ってしまったけれど、人の心の温かさに触れて、とっても幸せな気持ちになったお話です。
この朗読を聞くと、お話の雰囲気や言葉がもっとよく分かるかもしれませんね。
0 件のコメント:
コメントを投稿