2025年12月13日土曜日

「無聊を保つ(ぶりょうをたもつ)」とは

 ご質問ありがとうございます。

「無聊を保つ(ぶりょうをたもつ)」は、日常会話ではあまり使われない、やや古風な表現です。この言葉は、その構成要素から意味を理解すると分かりやすいでしょう。


🧐 「無聊を保つ」の意味と解説

1. 「無聊(ぶりょう)」とは

「無聊」は、**「退屈なこと」「時間を持て余していること」「することがなくて心が満たされない状態」**を意味します。

漢字が示す意味合いは以下の通りです。

  • 無(む): 何もない、~がない

  • 聊(りょう): 慰める、慰みごと、楽しみ

つまり、「無聊」とは「楽しみがないこと」や「慰めがないこと」から転じて、「退屈な気持ち」や「憂鬱な気持ち」を表します。

2. 「保つ(たもつ)」とは

ここでは**「気持ちを紛らわせる」「(退屈な状況を)なんとかやり過ごす」「つなぎとめる」**という意味合いで使われます。

3. 総合的な意味

「無聊を保つ」を直訳すると「退屈な気持ちをなんとか維持する」となりますが、実際の意味は以下の通りです。

「退屈を紛らわす」「手持ち無沙汰を慰める」「暇つぶしをする」

特に、本来したかったことができない状況や、退屈で仕方がない状況の中で、一時的にその寂しさや退屈な気持ちを紛らわせるための行動を指す場合が多いです。


📝 「無聊を保つ」の使い方と例文

「無聊を保つ」は、主に以下のような状況で、何らかの手段を用いて時間や気分を紛らわしている様子を表現します。

📌 例文

状況例文解説
待ち時間飛行機が遅延し、彼は持参した文庫本を読んで無聊を保った文庫本を読むという行為で、退屈な待ち時間を紛らわせた。
長期休養病気療養中は、ラジオを聞くことが唯一の無聊を保つ手立てだった。療養中の退屈な時間をラジオで乗り切った。
目的達成までの間念願のプロジェクトが始まるまでの間、簡単な雑務で無聊を保っていた。本来やりたい仕事ではないが、気持ちを鎮めるために一時的に別の作業をしていた。
単調な作業単調な作業が続くが、鼻歌を歌って無聊を保った作業の退屈さや単調さを、鼻歌で紛らわしている。

💡 補足:やや硬い表現

この言葉は現代ではやや堅い表現、あるいは文学的な表現として使われることが多いです。日常会話で「暇つぶしをした」と言う代わりに使うと、教養を感じさせる響きがあります。


「無聊を保つ」という言葉は、退屈な状況下で「いかに自分の精神的な状態を健全に維持するか」という行為に焦点を当てた表現と言えます。

「無聊」という言葉を使った、他の慣用句などについても解説しましょうか? 📚

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