伊藤若冲(いとう じゃくちゅう)は、江戸時代中期に活躍した絵師です。近年、その独創的な画風が再評価され、国内外で人気が高まっています。
生涯
- 1716年、京都の錦小路にあった青物問屋「枡屋」の長男として生まれる。
- 家業を継ぎましたが、絵を描くことに情熱を注ぎ、狩野派の絵師に学びました。
- 40歳頃に家督を譲り、本格的に絵師としての活動を開始。
- 相国寺の禅僧・大典和尚と親交を深め、多くの作品を相国寺に寄進。
- 1800年、84歳で死去。
画風
- 若冲の絵画は、写実と想像力が融合した、非常に独創的なものです。
- 鶏や花などの動植物を、驚くほど細密に、かつ鮮やかに描きました。
- 「動植綵絵(どうしょくさいえ)」に代表されるような、極彩色で緻密な描写が特徴です。
- 「鳥獣花木図屏風(ちょうじゅうかぼくずびょうぶ)」のような、升目描きという技法を用いた作品もあります。
- ユーモラスな表現や、大胆な構図も特徴の一つです。
代表的な作品
- 動植綵絵(どうしょくさいえ):相国寺に寄進された、全30幅からなる花鳥画の大作。
- 鳥獣花木図屏風(ちょうじゅうかぼくずびょうぶ):升目描きという技法で描かれた、独特な雰囲気を持つ屏風絵。
- 釈迦三尊図(しゃかさんぞんず):相国寺に所蔵されている仏画。
- 百犬図(ひゃっけんず)
評価
- 生前は、その独創的な画風が必ずしも高く評価されていたわけではありませんでした。
- しかし、近年になり、その卓越した技術と独創性が再評価され、国内外で高い人気を誇っています。
- 現代のアーティストやデザイナーにも大きな影響を与えています。
伊藤若冲の作品は、その目で見ることで、より深くその魅力に触れることができます。
0 件のコメント:
コメントを投稿