2023年末の韓国の経済状況は、外需の堅調さから底堅さを維持しているものの、内需の弱さと物価高騰が懸念されています。
韓国銀行の2023年12月の経済見通しによると、2023年の韓国の実質GDP成長率は1.4%と、前回(2月時点)の1.6%から下方修正されました。これは、半導体輸出の減少や投資の不振が続いていることを反映したものです。
一方、物価高騰は依然として深刻な状況です。韓国の消費者物価指数は、2023年12月に前年同月比8.0%上昇し、23年半ぶりの高水準となりました。韓国銀行は、2023年の消費者物価上昇率を3.1%と予想していますが、今後も高止まりが予想されます。
社会情勢は、物価高騰や若者の貧困問題などが懸念されています。韓国の若者の貧困率は、2022年には10.6%と、OECD加盟国の中で最も高い水準となっています。また、物価高騰は、家計の生活費を圧迫し、消費を抑制する可能性もあります。
韓国政府は、物価高騰対策として、ガソリン税の引き下げや、低所得世帯への支援策などを実施しています。また、経済成長の回復に向け、インフラ投資の拡大や、新産業の育成を進めています。
しかし、世界経済の減速や、中国の景気減速などのリスクも懸念されており、韓国経済の今後の見通しは不透明です。
0 件のコメント:
コメントを投稿