2026年2月2日月曜日

いわゆる 南北問題ですが、 北が豊かになって 南が貧しくなった理由は一体何なのですか? 具体的に解説してください。

 「南北問題」とは、主に北半球に位置する先進諸国と、南半球(および熱帯地域)に多い途上国との間に横たわる経済的・社会的な格差を指します。

「北が豊かで南が貧しい」という構図ができあがった理由は、単一の要因ではなく、歴史、経済構造、地理といった複数の要素が絡み合っています。具体的に解説します。


1. 歴史的要因:植民地支配の影響

16世紀から20世紀にかけて、多くの「南」の国々は「北」の国々の植民地でした。

  • 資源の搾取: 宗主国(北)は、植民地(南)から安価な原材料や農産物を奪い、自国の工業化を進めました。

  • モノカルチャー経済の押し付け: 植民地では、コーヒー、綿花、ゴムなど、特定の農産物だけを作る体制を強制されました。これにより、独立後も自国でバランスの良い産業(工業など)を育てることが難しくなりました。

  • 境界線の引き方: 民族や言語を無視して宗主国が勝手に国境線を引いたため、独立後に内戦や政治的不安が続き、経済発展が阻害されました。

2. 経済的要因:垂直的分業と交易条件

独立後も、「北」と「南」の間には不平等な取引関係が続きました。

  • 垂直的分業: 「南」が原材料を輸出し、「北」がそれを加工して高付加価値な工業製品として売る仕組みです。

  • 価格格差: 原材料(農産物や鉱物)の価格は不安定で上がりにくいのに対し、工業製品やITサービスの価格は高止まりします。このため、南の国々が一生懸命働いて資源を売っても、北の国々から高価な製品を買うために利益が吸い上げられてしまうのです。

3. 地理・環境的要因

地理学的なハンデも無視できません。

  • 気候の影響: 南の国々の多くは熱帯に位置しており、感染症(マラリアなど)のリスクが高く、農業に適さない土地も少なくありません。

  • 内陸国の不利: 海に面していない国は貿易コストが非常に高く、経済成長において不利になります。

4. 政治・ガバナンスの問題

蓄積された富が適切に国民へ分配されない構造も要因です。

  • 教育とインフラの不足: 長く搾取されていたため、専門的なスキルを持つ人材や、道路・通信網といったインフラが整うまでに時間がかかります。

  • 腐敗と内戦: 植民地時代の負の遺産による政情不安が、外資系企業の投資を遠ざけ、経済成長を停滞させることがあります。


近年の変化:南北問題の複雑化

最近では、この単純な二極化は崩れつつあります。

  • 新興国の台頭: 中国、インド、ブラジルなどの「グローバル・サウス」が急成長し、かつての「南」の中でも大きな格差が生まれています。

  • 新たな課題: 一方で、最貧国(後発開発途上国)は依然として取り残されており、気候変動の影響を最も強く受けるのもこれらの地域であるという新たな不平等も生じています。

次は、この格差を解消するために世界が取り組んでいるSDGs(持続可能な開発目標)や、具体的な支援の仕組みについて深掘りしてみますか?

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