2025年12月25日木曜日

江戸いろはかるたの一覧

 江戸いろはかるたは、江戸時代中期に江戸(現在の東京)で誕生したかるたです。庶民の生活の知恵や風刺、ユーモアがふんだんに盛り込まれており、現代でも広く親しまれています。

以下に、全48枚の文字、ことわざ、およびその意味の概要をまとめました。


江戸いろはかるた一覧

文字ことわざ意味の概要
犬も歩けば棒に当たる何か行動すれば、幸運(または災難)に遭うことの例え。
論より証拠あれこれ議論するよりも、事実を見せるのが一番明確である。
花より団子外見や風流なものよりも、実利や実食を優先すること。
憎まれっ子世にはばかる人に嫌われるような人の方が、かえって世間で幅を利かせる。
骨折り損のくたびれ儲け苦労しただけで、結局は何の利益も得られないこと。
屁を放って尻窄める失敗した後に、慌てて取り繕おうとしても手遅れである。
年寄りの冷や水老人が自分の年齢を考えず、無茶な振る舞いをすること。
塵も積もれば山となるわずかなものでも、積み重なれば大きなものになる。
良薬は口に苦し良い忠告は聞くのが辛いが、自分のためになる。
盗人の昼寝何もしていないように見えて、実は悪だくみをしている。
類は友を呼ぶ似たもの同士は、自然と集まり合う。
鬼に金棒強い者がさらに有利な条件を得て、無敵になること。
割れ鍋に綴じ蓋どんな人にも、それ相応の配偶者や相棒がいるということ。
かったいのかさ恨み自分も欠点があるのに、他人の似た欠点を責めること。
世の中は三日見ぬ間の桜かな世の中の移り変わりは非常に激しい。
旅は道連れ世は情け旅には道連れが、世を渡るには情けが大切である。
良薬は口に苦し(「り」と重複する場合あり。江戸版では「連理の枝」など諸説あり)
袖振り合うも多生の縁些細な出会いも、前世からの深い縁によるものである。
月夜に釜を抜かれるひどく油断して、とんでもない大失敗をすること。
念には念を入れよ注意した上にも、さらに注意を重ねること。
泣きっ面に蜂悪いことの上に、さらに悪いことが重なること。
楽あれば苦あり楽しいことの後には、必ず苦労もやってくる。
無理が通れば道理引っ込む正しくないことがまかり通ると、正しい理屈が通用しなくなる。
嘘から出たまこと嘘として言ったことが、偶然にも事実になってしまうこと。
芋の煮えたもご存じない世間知らずでおっとりしている人をからかう言葉。
喉元過ぎれば熱さを忘れる苦しいことも過ぎ去ってしまえば、その恩や教訓を忘れる。
鬼の目にも涙冷酷な人でも、時には慈悲の心を見せることがある。
臭いものに蓋をする都合の悪いことを、根本解決せずに一時的に隠すこと。
安物買いの銭失い安物を買ってすぐ壊し、結局高くついてしまうこと。
負けるが勝ち無理に争わず譲る方が、最終的には自分のためになる。
芸は身を助ける趣味や特技が、困った時に生計を助けてくれる。
武士は食わねど高楊枝貧しくても気品を保ち、痩せ我慢をすること。
転ばぬ先の杖失敗しないよう、事前によく準備しておくこと。
縁は異なもの味なもの男女の縁はどこでどう繋がるか分からず、不思議なもの。
亭主の好きな赤烏帽子一家の主人の好むことには、家族も従うほかない。
頭隠して尻隠さず欠点の一部を隠したつもりで、全部が丸見えなこと。
三文安の銭失い(「安物買い〜」と同義。江戸版では「三遍回って煙草にしよう」)
聞いて極楽見て地獄話に聞くと良さそうだが、実際に見るとひどい状態。
油断大敵注意を怠ることは、恐ろしい敵と同じくらい危険である。
目の上の瘤自分より上の立場で、邪魔でうっとうしい存在。
身から出た錆自分の犯した悪い行いのせいで、自分が苦しむこと。
知らぬが仏知れば腹も立つが、知らないでいれば平穏でいられる。
縁の下の力持ち目立たないところで、他人のために苦労や努力をすること。
瓢箪から駒冗談や意外なところから、とんでもない事実が出ること。
餅は餅屋物事は専門家に任せるのが一番である。
背に腹は代えられぬ大事なことのためには、他のことを犠牲にするのも止むを得ない。
粋は身を食う遊びに凝りすぎて、結局は身を滅ぼしてしまうこと。
京の夢大坂の夢夢のように儚いこと。または波乱万丈な一生の例え。

[!TIP]

豆知識

かるたには「江戸版」の他に、上方(京都・大阪)版や尾張版などがあり、内容が異なります。例えば、「い」の札は上方では「一寸先は闇」となっています。

他にも詳しく知りたいことわざや、特定の文字の由来などはありますか?

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