スマートフォンの「スワイプで戻る」ジェスチャーは、ひとつ前の画面(前のページ、前のアプリ、前のメニューなど)に戻るための操作です。これは、画面の下部や側面に表示される「戻る」ボタン(Android)や、画面左上の「<」アイコン(iPhone)をタップする代わりに、指で画面を滑らせる(スワイプする)ことで実現されます。
iPhoneとAndroidで、そのジェスチャーの具体的な方法や対応状況が異なります。
iPhoneの場合
iPhoneの「スワイプで戻る」は、iOS 7から導入された比較的古いジェスチャーで、特にWebブラウザ(Safariなど)やアプリ内での階層移動によく使われます。
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操作方法:
- **画面の左端から中央に向かって指をスワイプ(右に払う)**します。
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例:
- SafariでWebページを閲覧していて、リンクをクリックして次のページに進んだ場合、左端から右にスワイプすると前のページに戻ります。
- 設定アプリなどで、あるメニュー項目をタップして次の画面に進んだ場合、左端から右にスワイプすると前のメニュー画面に戻ります。
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特徴:
- アプリ全体を終了する「戻る」ボタンの機能とは少し異なります。あくまでアプリ内の階層を戻る操作として機能することが多いです。
- iOS 13以降のホームバー(画面下部の横線)を搭載したiPhoneでは、画面下部のジェスチャーがアプリの切り替えやホームに戻る操作に割り当てられているため、サイドからのスワイプが主流です。
Androidの場合(ジェスチャーナビゲーション)
Androidは、従来の「戻る」ボタン(ソフトウェアボタンまたはハードウェアボタン)に加えて、Android 10から導入されたジェスチャーナビゲーションによって「スワイプで戻る」が可能になりました。
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操作方法(Android 10以降のジェスチャーナビゲーションを有効にしている場合):
- **画面の左右どちらかの端から中央に向かって指をスワイプ(内側に払う)**します。
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例:
- どのアプリを使っていても、このジェスチャーを行うと、ひとつ前の状態に戻ります。
- Webページを閲覧中に前のページに戻る。
- 写真アプリで特定の写真を開いた後、前の写真一覧に戻る。
- アプリの一覧画面から特定のアプリを起動した後、そのアプリから再度スワイプするとアプリ一覧に戻る。
- アプリが完全に開いた状態からもう一度スワイプすると、ホーム画面に戻る。
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特徴:
- Androidのジェスチャーナビゲーションの「戻る」は、iPhoneのそれよりも汎用性が高く、システム全体の「戻る」ボタンの役割を担うものと考えると分かりやすいでしょう。
- 従来の3ボタンナビゲーション(戻る、ホーム、アプリ履歴)から切り替える設定が必要です。
「スワイプで戻る」のメリット
- 画面を広く使える: 従来のナビゲーションボタンが画面に表示されないため、コンテンツをより広く表示できます。
- 直感的でスムーズな操作: 指の動きで直接操作できるため、ボタンを探す手間が省け、流れるような操作が可能です。
- 片手操作のしやすさ: 画面の下端や上端にあるボタンに指を伸ばす必要がなく、片手で操作しやすい位置からジェスチャーできます。
慣れるまでは少し戸惑うかもしれませんが、一度習得するとスマートフォンの操作が格段にスムーズになります。
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