私たちの意識は、よく**「氷山」**に例えられます。水面上に見えているわずかな部分が「顕在意識」、水面下に隠れている巨大な部分が「潜在意識」です。
それぞれの特徴と、私たちが日常でどのようにこれらを使っているのかを具体的に解説します。
1. 顕在意識(けんざいいしき)
自分で「いま、こう考えている」とはっきり認識できる意識のことです。意識全体のわずか 3〜10% 程度と言われています。
論理的な思考: 「今日は雨だから傘を持っていこう」といった判断。
意思決定: 「ランチはカレーにしよう」「この本を読もう」という選択。
悩む・計算する: 複雑な問題を解いたり、将来の計画を立てたりすること。
言葉による処理: 言語を使って考えたり、誰かと会話したりすること。
特徴:
一度に一つのこと(あるいは数少ないこと)にしか集中できません。また、自分の意思でコントロールできるのがこの領域です。
2. 潜在意識(せんざいいしき)
自覚することはできないけれど、心の奥底で常に働いている意識(無意識)のことです。意識全体の 90〜97% を占める膨大な領域です。
生命維持: 呼吸、心拍、体温調節、消化など、意識せずとも体が勝手にやってくれる機能。
習慣とクセ: 毎日決まったルートを無意識に歩ける、自転車に乗れるといった「体が覚えている」こと。
感情・本能: 過去の経験からくる「なんとなく好き」「怖い」といった直感的な反応。
記憶の貯蔵庫: 忘れているようでも、これまでの人生ですべて体験した記憶や感情が保存されています。
特徴:
「変化を嫌い、現状を維持しようとする」性質があります。また、顕在意識とは違い、膨大な情報を同時に処理する能力を持っています。
3. 具体的な例:車の運転
この二つの関係を理解するのに、車の運転はとても分かりやすい例です。
教習所に通い始めた頃(顕在意識がフル稼働)
「アクセルを離して、ブレーキを踏んで、次はウィンカーを出して……」と、一つ一つの動作を頭で考えながら必死に行います。この時は顕在意識が主導権を握っています。
運転に慣れた後(潜在意識にバトンタッチ)
音楽を聴いたり会話をしたりしながらでも、無意識にブレーキを踏んだり曲がったりできます。これは、動作が潜在意識に書き込まれ、自動操縦モードになった状態です。
まとめ
| 項目 | 顕在意識 | 潜在意識 |
| 役割 | 思考、判断、選択、意志 | 習慣、感情、記憶、生命維持 |
| 割合 | 5% 前後 | 95% 前後 |
| 状態 | 起きている時に自覚できる | 眠っている時も常に働いている |
私たちは普段、自分の意思(顕在意識)ですべてを決めていると思いがちですが、実際にはその土台にある**潜在意識(これまでの習慣や思い込み)**に、日々の行動の大部分をコントロールされていると言えます。
何か新しい習慣を身につけたいときは、この「潜在意識」にまで情報を落とし込む(繰り返して無意識にできるようにする)ことが重要になります。
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