JWCADは、主に2次元の図面作成に使われる、完全無料のCADソフトウェアです。特に建築業界で広く利用されていますが、土木、機械、製造、アパレル、教育など、様々な分野で活用されています。
JWCADでできることは多岐にわたりますが、主なものを以下に解説します。
1. 2D図面の作成・編集:
- 基本的な作図機能: 直線、円、弧、四角形、ポリラインなど、基本的な図形を簡単な操作で描画できます。
- 精密な作図: 寸法入力、角度指定、座標入力などにより、正確な図面を作成できます。
- 豊富な線種・線幅: 実線、破線、一点鎖線など様々な線種や線幅を設定でき、図面を見やすく表現できます。
- レイヤ機能: 図面要素をレイヤ分けして管理することで、表示・非表示の切り替えや編集が効率的に行えます。
- 文字入力: 図面内に注釈や寸法などをテキストで入力できます。フォントやサイズ、配置なども細かく設定可能です。
- 寸法記入: 水平、垂直、平行、半径、直径、角度など、様々な形式で寸法を記入できます。
- ハッチング・塗りつぶし: 図面内にパターンや色で領域を塗りつぶすことができます。
- 複写・移動・回転・伸縮: 図形要素を効率的に編集するための基本的なコマンドが揃っています。
- トリム・面取り・フィレット: 線や図形の不要な部分を削除したり、角を丸めたりすることができます。
- ブロック機能: よく使う図形や記号をブロックとして登録し、再利用できます。
2. 建築図面作成に特化した機能:
- 建具作図機能: 窓やドアなどの建具を効率的に作図するための専用コマンドがあります。平面図、立面図、断面図を容易に作成できます。
- 設備作図機能: 電気配線や配管などの設備図面作成にも活用できます。
- 日影図作成機能: 平面図に建物の高さを設定することで、日影図や等時間日影図を作成するためのデータを計算できます。
- 包絡処理: 選択した範囲の壁、柱、梁などを自動的に輪郭線で囲む処理が可能です。
3. 2.5D機能:
- 簡易的な立体表現として、平面図に高さ、立面図に奥行きを設定することで、ワイヤーフレームの透視図やアイソメ図を作成できます。
4. データ管理・互換性:
- 多様なファイル形式に対応: JWCAD独自のJWW/JWC形式だけでなく、AutoCADなどで一般的なDXF形式、SFC形式など、様々なファイル形式の読み込み・書き出しが可能です。
- データ共有: 他のCADソフトのユーザーとのデータ共有や連携が比較的スムーズに行えます。
5. カスタマイズ性・拡張性:
- クロックメニュー: マウス操作で素早くコマンドを呼び出すことができる独自のインターフェースです。
- ショートカットキー: 頻繁に使う機能をキーボードショートカットに割り当てることで、作業効率を向上できます。
- マクロ機能: 繰り返し行う操作を自動化するマクロを作成・実行できます。
- 外部アプリケーション連携: DXF変換ツールや建築用の専用プラグインなど、外部のアプリケーションと連携することで機能を拡張できます。
JWCADの主な特徴:
- 完全無料: 商用利用も含めて無料で利用できます。
- 高い機能性: 無料でありながら、有料のCADソフトに匹敵する豊富な機能を備えています。
- 建築分野に強い: 建築図面作成に必要な機能が充実しており、多くの建築関係者に利用されています。
- 比較的簡単な操作性: シンプルな操作で初心者でも比較的習得しやすいと言われています。
- 豊富な情報: インターネット上や書籍などで多くの情報や解説が入手可能です。
- 軽量で動作が軽い: 古いパソコンでも比較的快適に動作します。
JWCADは、コストを抑えつつ本格的な2D図面作成を行いたい方にとって、非常に有力な選択肢となるでしょう。まずは実際にダウンロードして、その機能を試してみることをお勧めします。
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