クロアチア共和国は、南ヨーロッパのバルカン半島に位置する共和制国家です。アドリア海に面した美しい海岸線と豊かな歴史・文化を持つ、魅力的な国です。
以下に詳しく解説します。
基本情報
- 国名: クロアチア共和国(Republika Hrvatska)
- 首都: ザグレブ (Zagreb)
- 面積: 約56,594平方km(日本の九州の約1.5倍)
- 人口: 約410万人(2023年時点)
- 公用語: クロアチア語(沿岸部ではイタリア語、外国語ではドイツ語・英語も比較的通じます)
- 宗教: ローマ・カトリックが多数(約86%)、その他セルビア正教など
- 通貨: ユーロ(2023年1月1日より導入)
- 時差: 日本より8時間遅れ(サマータイム時は7時間遅れ)
- 電圧: 220V、周波数50Hz、プラグはC型が一般的
地理と気候
クロアチアは、内陸部と沿岸部で気候が大きく異なります。
- 内陸部(ザグレブなど): 大陸性気候で、夏は比較的過ごしやすいですが、冬は寒さが厳しく雪が積もることもあります。
- 沿岸部(ドブロブニク、スプリットなど): 地中海性気候で、夏は日差しが強く乾燥し、冬は比較的温暖ですが雨が多いのが特徴です。
- 旅行のベストシーズン: 一般的には5月~9月が気候が安定しており、観光に適しています。
歴史
クロアチアは、比較的新しい独立国ですが、その歴史は非常に古く、様々な大国の支配を受けてきました。
- 古代: ローマ帝国の支配下にあり、ダルマチア属州が置かれました。
- 中世: ベネチア共和国、ハプスブルク帝国、オスマン帝国などの支配を受けます。
- 20世紀:
- 第一次世界大戦後、セルビア人・クロアチア人・スロベニア人王国(後のユーゴスラビア王国)に参加。
- 第二次世界大戦中には「クロアチア独立国」を樹立するも、戦後ユーゴスラビア社会主義連邦共和国の構成共和国の一つとなります。
- 1991年: ユーゴスラビアから独立を宣言。これに伴いクロアチア紛争が勃発しましたが、1995年には終結しました。
- 現代: 2013年7月1日にEUに加盟し、2023年1月1日にはユーロを導入し、シェンゲン協定にも参加しました。
経済
クロアチア経済は観光業が非常に重要です。
- 観光大国: 美しいアドリア海沿岸と豊富な世界遺産を持つため、ヨーロッパ有数の観光大国として知られています。観光収入はGDPの大きな部分を占めています。
- EU加盟: EUに加盟したことで、経済的な安定と発展が見込まれています。
- 労働力: 教育水準が高く、英語力も比較的高い労働力が豊富であるとされています。
- 治安: 中・東欧諸国の中では比較的治安が良いとされていますが、観光シーズンにはスリ被害も報告されているため注意が必要です。
文化と人々
- 国民性: 陽気でフレンドリーな人が多く、おしゃべり好きな傾向があります。カフェで談笑する姿をよく見かけます。
- 食文化: イタリア料理の影響を強く受けており、生ハムやサラミ、シーフードが有名です。ワインやオリーブオイルの生産も盛んです。
- サッカー: サッカーが非常に盛んで、国際的な強豪国としても知られています。2018年のFIFAワールドカップでは準優勝を果たしました。
- ネクタイの発祥地: ネクタイはクロアチアが発祥とされています。
- 有名人: 冒険家のマルコ・ポーロや発明家のニコラ・テスラなどがクロアチアに関連する人物として知られています。
主な観光地
- ドブロブニク旧市街: 「アドリア海の真珠」と称され、中世の城壁に囲まれた美しい街並みが世界遺産に登録されています。ゲーム・オブ・スローンズのロケ地としても有名です。
- プリトヴィッツェ湖群国立公園: エメラルドグリーンの湖と無数の滝が織りなす幻想的な景色が広がる、世界遺産の国立公園です。
- スプリット: ローマ皇帝ディオクレティアヌスの宮殿跡を中心に発展した港町で、世界遺産にも登録されています。
- ザグレブ: クロアチアの首都で、中世の面影が残る歴史的な街並みと活気ある新市街が融合した都市です。
- ロヴィニ: 「ヨーロッパで最もロマンチックな街」と称される、アドリア海に面した美しい港町です。
クロアチアは、その美しい自然、豊かな歴史、そして温かい人々が訪れる人々を魅了する国です。
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