はい、英語の構文において、名詞を後ろから修飾する働きをする「現在分詞」「過去分詞」「関係代名詞」について、それぞれの具体的な働きを例文を交えて詳しく解説します。
これらの要素は、名詞に「どんなものなのか」「どのような状態なのか」といった詳しい情報を付け加えるために非常に重要です。
1. 現在分詞 (Present Participle) による名詞の修飾
現在分詞は 動詞の -ing 形 で、「〜している」「〜しているところの」という能動の意味や、進行の意味を表し、名詞を修飾します。修飾する名詞の直後(後ろ)に置いて使います。
具体的な働き:
名詞が「〜している」という動作の途中にある状態や、その名詞が動作を能動的に行っていることを示します。
例文:
-
A boy standing over there is my brother.
- 解説:
standing over there
がA boy
を修飾しています。 - 「あそこに立っている少年は私の弟です。」
- 少年が「立っている」という動作を能動的に行っていることを示します。
- 解説:
-
Do you know the woman talking to John?
- 解説:
talking to John
がthe woman
を修飾しています。 - 「ジョンと話している女性を知っていますか?」
- 女性が「話している」という動作を能動的に行っていることを示します。
- 解説:
-
The dog barking loudly woke me up.
- 解説:
barking loudly
がThe dog
を修飾しています。 - 「うるさく吠えている犬が私を起こした。」
- 犬が「吠えている」という動作を能動的に行っていることを示します。
- 解説:
ポイント: 現在分詞が修飾する名詞の直後にある場合、その間に「who/which is/are (関係代名詞 + be動詞)」が省略されていると考えることができます。
例: A boy (who is) standing over there is my brother.
2. 過去分詞 (Past Participle) による名詞の修飾
過去分詞は 動詞の -ed 形(不規則変化動詞の場合は第三形) で、「〜された」「〜されたところの」という受動の意味や、完了の意味を表し、名詞を修飾します。修飾する名詞の直後(後ろ)に置いて使います。
具体的な働き:
名詞が「〜された」という動作を他から受けた状態や、動作が完了した結果を示します。
例文:
-
The car parked outside is mine.
- 解説:
parked outside
がThe car
を修飾しています。 - 「外に駐車されている車は私のものです。」
- 車が「駐車する」という動作をされた状態であることを示します。
- 解説:
-
I found the wallet lost in the park.
- 解説:
lost in the park
がthe wallet
を修飾しています。 - 「私は公園でなくされた財布を見つけました。」
- 財布が「なくす」という動作をされた状態であることを示します。
- 解説:
-
The language spoken in Brazil is Portuguese.
- 解説:
spoken in Brazil
がThe language
を修飾しています。 - 「ブラジルで話されている言語はポルトガル語です。」
- 言語が「話す」という動作をされる状態であることを示します。
- 解説:
ポイント: 過去分詞が修飾する名詞の直後にある場合も、その間に「who/which is/are (関係代名詞 + be動詞)」が省略されていると考えることができます。
例: The car (which is) parked outside is mine.
3. 関係代名詞 (Relative Pronoun) による名詞の修飾
関係代名詞(who
, which
, that
, whose
, whom
など)は、名詞(先行詞と呼ぶ)の直後に置かれ、その先行詞を詳しく説明する関係代名詞節(形容詞節とも呼ばれる)を導きます。
具体的な働き:
先行詞がどのようなものか、どのような特徴を持っているか、どのような動作をしている(あるいはされている)かなど、先行詞に関する追加情報を提供します。
主な関係代名詞と用法:
- who / whom / whose: 人を先行詞にとる
who
:主格(〜する人)whom
:目的格(〜される人)whose
:所有格(〜の人の)
- which: 物事や動物を先行詞にとる
- 主格(〜する物/動物)、目的格(〜される物/動物)
- that: 人、物、動物のどちらでも使える(限定用法のみ)
- 主格、目的格
- where / when / why: 関係副詞と呼ばれるが、これも先行詞を修飾する(場所、時、理由)
例文:
-
The man who lives next door is a doctor.
- 解説:
who lives next door
がThe man
を修飾しています。 - 「隣に住んでいる男性は医者です。」
who
は「The man」の代わりに「lives next door」の主語になっています。
- 解説:
-
I read a book which was written by a famous author.
- 解説:
which was written by a famous author
がa book
を修飾しています。 - 「私は有名な作家によって書かれた本を読みました。」
which
は「a book」の代わりに「was written by a famous author」の主語になっています。
- 解説:
-
This is the house that I bought last year.
- 解説:
that I bought last year
がthe house
を修飾しています。 - 「これは私が去年買った家です。」
that
は「the house」の代わりに「I bought last year」の目的語になっています。目的格の関係代名詞は省略可能です。- (
This is the house I bought last year.
)
- (
- 解説:
-
Do you know the girl whose dog barked at me?
- 解説:
whose dog barked at me
がthe girl
を修飾しています。 - 「犬が私に吠えた女の子を知っていますか?」
whose
は「The girl's dog」のように所有の関係を示します。
- 解説:
-
This is the restaurant where we first met. (関係副詞)
- 解説:
where we first met
がthe restaurant
を修飾しています。 - 「これは私たちが初めて出会ったレストランです。」
where
は場所を表す先行詞を修飾し、その場所で何が起こったかを説明します。
- 解説:
まとめと使い分けのポイント
-
現在分詞句 (V-ing...): 名詞が**能動的に「〜している」**動作を表す。短い修飾によく使われる。
- 例:
the running water
(流れている水)
- 例:
-
過去分詞句 (V-ed...): 名詞が**受動的に「〜された」**状態を表す。短い修飾によく使われる。
- 例:
the broken window
(壊された窓)
- 例:
-
関係代名詞節 (who/which/that...): 名詞についてより詳細な情報や、複雑な説明を加える際に用いる。主語、目的語、所有など様々な役割を担うことができる。
これらの修飾語句は、英文に深みと具体性を与え、書き手が伝えたい情報をより正確に表現するために不可欠です。読解の際には、どの語句がどの名詞を修飾しているのかを意識することで、文全体の意味をより正確に把握できるようになります。
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