天竜浜名湖鉄道は、多くの地方鉄道と同様に、厳しい経営状況にあります。残念ながら赤字路線であると言わざるを得ません。
過去のデータを見ると、国鉄二俣線時代から赤字路線であり、第三セクターに転換された後も、経営は常に補助金に依存している状況です。
赤字の主な理由としては、以下の点が挙げられます。
- 利用者数の減少: モータリゼーションの進展により、鉄道の利用者が減少傾向にあります。特にピーク時と比較すると、大きく減少しています。
- 鉄道施設の維持管理費の増大: 老朽化した鉄道施設の修繕や維持管理には多額の費用がかかります。
- 沿線人口の減少: 沿線の過疎化も利用者の減少に繋がっています。
しかし、天竜浜名湖鉄道は存続のために様々な努力をしています。
- 公的支援: 静岡県と沿線自治体(掛川市、森町、袋井市、磐田市、浜松市、湖西市)が協力して、継続的な経営支援を行っています。2019年からは5年間で約16億円の支援が決定されており、2024年度からも新たな経営計画に基づいた支援が継続されています。
- 観光利用の促進:
- 沿線の観光スポットと連携した誘客活動に力を入れています。
- アニメなどとのコラボレーションやラッピング列車の運行、副駅名ネーミングライツの導入など、ユニークな企画で話題を集めています。
- グッズ販売の強化にも取り組んでいます。
- 経費節減の努力: 地元自治会などと連携した沿線の草刈りなど、経費節減にも努めています。
- 安全・安定運行の確保: 計画的な設備投資や教育訓練により、安全な運行を確保しています。
これらの努力の結果、利用者数は一時回復した時期もありますが、根本的な経営改善には至らず、公的支援が不可欠な状況が続いています。しかし、天竜浜名湖鉄道は地域の重要な公共交通機関であり、観光資源としても大きな役割を担っているため、自治体や住民が一体となってその存続を支えている、というのが現状です。
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