中国語の「兼語文(けんごぶん)」は、1つの言葉が「前の動詞の目的語」と「ろの動詞の主語」の2つの役割を兼ねている文のことです。
基本的には、英語の 使役動詞 (make/let/have) + 目的語 + 原形動詞 や tell + 目的語 + to do と非常によく似た構造をしています。
まずは基本パターン(語順)を確認してから、使いやすい例文を5つ見ていきましょう。
兼語文の基本パターン
$$主語 + 動詞①(V1) + \textbf{兼語(目的語/主語)} + 動詞②(V2)$$
動詞①には、「〜させる」「〜と頼む」「〜と呼ぶ」といった意味の動詞(“让”“请”“叫”など)がよく使われます。
兼語の部分が、動詞①にとっては「〜に」という目的語であり、動詞②にとっては「〜が(する)」という主語になります。
兼語文の例文5選
① “让 (ràng)” を使った使役(〜させる)
例文: 老师让我回答问题。(Lǎoshī ràng wǒ huídá wèntí.)
意味: 先生は私に質問に答えさせた。
解説: “我(私)”が、①先生が「私に」させた(目的語)、②「私が」質問に答える(主語)、という2つの役割を兼ねています。
② “请 (qǐng)” を使った丁寧な依頼(〜してもらう、招待する)
例文: 我请他吃晚饭。(Wǒ qǐng tā chī wǎnfàn.)
意味: 私は彼に晩ご飯をごちそうする(食べて頂く)。
解説: “他(彼)”は、①私が「彼を」招待し(目的語)、②「彼が」晩ご飯を食べる(主語)、となっています。
③ “叫 (jiào)” を使った命令・指示(〜しろと言う)
例文: 妈妈叫我打扫房间。(Māma jiào wǒ dǎsǎo fángjiān.)
意味: お母さんは私に部屋を掃除しろと言った。
解説: “让” よりも少し口頭で「〜しろと言う」というニュアンスが強くなります。“我” が指示を受ける側であり、掃除をする側でもあります。
④ “使 (shǐ)” を使った感情・状態の変化(〜にさせる)
例文: 这部电影使他很感動。(Zhè bù diànyǐng shǐ tā hěn gǎndòng.)
意味: この映画は彼をとても感動させた。
解説: “使” は書き言葉(フォーマル)でよく使われます。「物・事」が主語になり、「人を〜な状態にさせる」という時によく使う兼語文です。
⑤ “有 (yǒu)” を使った存在・所有(〜する…がいる/ある)
例文: 我有个朋友在日本留学。(Wǒ yǒu ge péngyou zài Rìběn liúxué.)
意味: 私は日本に留学している友達がいます。(私には友達がいて、日本に留学している。)
解説: 使役だけでなく、“有” を使った兼語文も日常会話で頻出します。「私には友達がいて、その友達が日本に留学している」という2つの文が1つに合体した形です。
💡 注意すべきポイント:否定文の「不」の位置
兼語文を否定形(〜させない、〜と頼まないなど)にする場合、否定の “不” や “没” は【最初の動詞(動詞①)の前】に置きます。
❌ 老师让我不回答問題。 (間違い)
⭕ 老师不让我回答問題。 (先生は私に質問に答えさせない)
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