論理学において、正しく思考するための土台となる「思考の4原則(四大基本原理)」ですね。
難しそうな用語が出てきますが、言っている内容は「あたりまえのルール」です。日常の具体例を交えて分かりやすく解説します。
1. 同一律(どういつりつ)
「AはAである」
- 意味: どんな言葉や概念も、議論の途中でコロコロ意味を変えてはいけないというルールです。
- 具体例:
- 「りんご」はいつまでも「りんご」であり、途中でみかんやバナナにすり替わってはいけません。
- ダメな例: 「人間は『パン』のみに生きるにあらず。だから今日の昼食はパンをやめて『お米』にしよう」(※前半の「パン」は食物全般を意味するたとえなのに、後半で本物のパンにすり替えています)。
2. 矛盾律(むじゅんりつ)
「Aは、同時に『Aであり、かつAでない』ということはない」
- 意味: 同じものに対して、「〜である」と「〜ではない」という反対の主張が、同時に両方とも成り立つことはないというルールです。
- 具体例:
- 「この部屋には今、人がいる」と「この部屋には今、誰もいない」が、まったく同じ瞬間に両方正しいということはあり得ません。どちらか一方は絶対に間違いです。
3. 排中律(はいちゅうりつ)
「Aであるか、Aでないかのどちらかであり、中間(第3の道)はない」
- 意味: あらゆる主張は「正しい(真)」か「間違い(偽)」のどちらか一方であり、その中間の状態(どちらでもない状態)は存在しないというルールです。
- 具体例:
- 「目の前に落ちているコインは、表であるか、表でない(=裏である)かのどちらかである」。
- 「表でも裏でもない第3の状態」は排除する(中間を排する)ので「排中律」と呼ばれます。
4. 充足理由律(じゅうそくりゆうりつ)
「どんな事柄や事実にも、そうなっている十分な理由(根拠)がある」
- 意味: 何かが「正しい」と主張するときや、ある現象が起きているときには、必ずそれを裏付けるきちんとした理由・根拠が存在するというルールです。(17世紀の哲学者ライプニッツが追加補足した原理です)
- 具体例:
- 「雨が降っている」という事実があるなら、そこには「雲が広がり水滴が落ちてきた」という十分な理由があります。「理由もなく突然何かが正しいことになる」ということはありません。
4つの原理をひとつにまとめると?
- 同一律: 言葉の意味を途中で変えない!
- 矛盾律: 真逆のことを同時に「両方正しい」と言わない!
- 排中律: 白か黒(正しいか間違いか)のどちらかであり、グレーはない!
- 充足理由律: 主張には必ずしっかりとした根拠を添える!
論理学とは、この4つの「当たり前のルール」をしっかり守りながら、嘘や矛盾のない考え方を組み立てていく学問です。
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